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【事業報告会に込められたスタッフの思い〜事業報告会準備の裏側〜】

みなさんこんにちは。
事業報告会の担当をしていましたインターンの二重作(ふたえさく)です。

先日、2017年度の事業報告会を無事終えることができました。
参加していいただいたみなさまには本当に心からお礼申し上げます。
事業報告会はいかがでしたでしょうか?
今回は事業報告会に企画メンバーとして携わっていた私の視点から
会の準備の裏側を紹介したいと思います。

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今年の事業報告会は例年とは異なり新たな試みを取り入れた会でした。
いくつかチャレンジがあるのですが、例えば、例年実施している総会(事業報告+議決決議)の事業報告会部分を切り出して、会として実施したことや、プレゼン形式だけでなくてパネルトークを取り入れ、来ていただいたみなさまと少しでもコミュニケーションをとれるような場を作ったことなどが挙げられます。

『参加していただいたみなさまに「現場の力になれている」「支援してよかった」と感じてもらいたい。』
『(内部向けの話ですが)かものはしスタッフにとっても参加していただいたみなさまとの交流によって、「かものはしで働いていてよかった」
「明日からも頑張ろう」という気持ちになってほしい。』

企画チームのこのような思いから新しい取り組みが取り入れられました。

それを踏まえてどんな内容を伝えるべきか?
どのような内容を、どのように伝えるか、を決める作業には長い長い時間がかかりました。

『話す側と聞く側の壁を取り除いて双方向のコミュニケーションを生み出したい!』
『村田をはじめとした広報スタッフだけでなく他のスタッフも熱い気持ちを持っているということを伝えたい。』
『思いを伝えるのも大事だけれど、事業の進捗状況に関心を抱かれている方々に対してのしっかりした説明も重要ではないか。』
『双方向のコミュニケーションという点を考えると例年の講演会形式は難点がある・・
でも、スタッフの思いや事業の進捗具合を伝えるのにはすごくいい方法だと思う』
『パネルトークでスタッフの素を引き出すことができれば、自然に溢れる感情を参加者の皆様と共有でき、参加者とスタッフの距離も近づくのではないか?』
『参加者から挙げられる質問にもパネルトークで対応できたらいいね。』

このような話し合いが行われ、村田による講演と、カンボジア・インド事業部のスタッフによるパネルトークという2つのコンテンツが選ばれました。

準備に悪戦苦闘した直前の1ヶ月

さて、コンセプトが決まりました。コンテンツも決まりました。残り1ヶ月、後は準備するだけ・・・。
しかし、例年にない取り組みをしているために、昨年までのノウハウに当てはめることができず、準備は思いの外に大変でした。

例えば、スタッフ、インターン、ボランティアのみなさまの当日のシフト作成を例にとってみます。
仕事を与えられたとき、去年のものが参考にできるという理由で、すぐにできそうだと感じました。
しかし、前述の理由で昨年までのノウハウが参考にならずその前提はすぐに崩れました。
ほぼゼロからのスタート。初めての経験。具体的な進め方はわからない。本気で困りました。笑
しかし、忙しい中で何度も質問に答えてくれ、アドバイスをくれたスタッフさんの存在や、自分の仕事もパツパツの中、こまめに進捗ミーティングを開き、進め方をレクチャーしてくれた企画チームのスタッフさんの存在のおかげもあり、この窮地を乗り切ることができました。

作業は分からない点を一つ一つ潰していき、なぜそうするのか理由を言えるくらいまでに理解していくという地道なものでした。
一人一人の動きを想像し、進捗ミーティングのたびに改善を加えながら作っていきました。
たかがシフトではありますが最終版の作成までに10回以上の修正を要し、完成したのは事業報告会のまさに直前でした。

一ヶ月強の期間で、急ピッチで進められた事業報告会の準備。
個人的にはとても辛かった反面とても多くの学びを得ることができました

その一つの結果として、一つ一つの事柄を例年やっているからと適当に考えるのではなく、本当に必要なのものなのか、しっかり考えるようになりました。(これは他の業務にも生かせています。)

なぜ必要なのか理由をたて、頭の中で検証、スタッフに相談して改善というPDCAサイクルを回せるようになりました。

迎えた当日。忙しなさの中でも感じられた会場の一体感。

事業報告会当日の朝はテスト前のような気分でした。
『今まで精一杯できる限り準備はした。ある程度のことであれば対応できるはず。
でも重大な見落としがあるかもしれない。・・・・不安だ。』
実際オフィスから会場までの荷物の運搬(距離にして徒歩8分ぐらい)で一つ荷物を持って行き忘れるというミスを犯しました。笑
しかし、実際に会が始まってみると不安視していた重大な見落としなどは見られず思いの他スムーズに事は運びました。
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私は様々な準備や調整で、当日の会の進行をしっかりと見守ることができませんでした。
しかし、講演会での共同代表村田の涙を交えたスピーチや、パネルトークでのインド事業部マネージャー清水の感情の高まりとそれに引き込まれる参加者のみなさまの様子をみて、『スタッフと参加者が本当の意味で同じ空気を吸い、同じところを見ている』そのような場が作れたのではないかなと思いました。

双方向のコミュニケーションができたかという点ではまだまだ改善できる部分はあったように感じますが、少なくともスタッフと参加者のみなさまが同じ方向に向いて進んでいこうという一体感、意識の共有みたいなものは感じとる事ができました。

それを作ったのは9割方参加者のみなさまとかものはしのスタッフの方々によるものであるとは思いますが、残りの1割でもこの空気を作ることに貢献できたのであれば、それがこの会の企画に携わった自分にとっての意義であるなと感じました。

最後に一言。インターンをさせていただいている学生という立場から
かものはしプロジェクトと事報告会に参加いただいたみなさまに向けて。

かものはしプロジェクトという私から見ればとても大きく、運営体制も整っている団体で、
1年に1度の重要な事業報告会という場の企画・設計にインターン生を関わらせてくれた
かものはしプロジェクトの懐の深さと大きな優しさに本当に感謝しています。

素晴らしい機会をありがとうございました。
参加していただいたみなさま方も、素晴らしい会を築いていただきありがとうございました。

手嶋さんプロフィール
ライター紹介:二重作 亮太 (ふたえさくりょうた)


地方大学の大学院2年生。専攻は化学。現在休学中。
化学と国際協力に関心があり、将来は開発職につき、自分の関わった製品で途上国の生活を向上させたいという目標がある。国際協力とNPOのバックオフィスを学ぶためにかものはしのインターンに参画。

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