カンボジア女性の自立をサポートする活動「識字教室」
コミュニティファクトリーが創設されてから5年。
かものはしプロジェクトでは、働く女性たちを対象にした
「識字教育」も行っており、その教育も5年がたちました。
皆さんは言葉が通じない経験をしたことがありますか?
例えば、外国に行ったとき。
ひたすら現地の言葉で話しかけられ、英語もあまり通じない。
書いてある文字も読めない。
私もカンボジアに来て最初のころは、
クメール語がまったくわからず、途方に暮れた経験があります。
日本に住んでいれば、そんな不自由は全く感じないですよね。
字の読み書きができなければ、
ある一定の知識も得ることができない。
知識がなければ、生きていく上で
支障をきたすことは一目瞭然です。
ここで一つ、私がある女性から聞いたことをお話します。
かものはしでは、コミュニティファクトリーで働く女性のお宅に、
家庭訪問できるツアーがあります。
あるとき、私がガイドとして女性のお宅を訪問した際、
こんな話を耳にしました。
「学校に行っても意味がないから行かない」。
一瞬耳を疑いました。
これはどういうことかと。
詳しく聞いてみると、女性は次のように答えました。
「ここの地区では、学校を卒業する人たちは
数えるほどしかいない。しかしその教育を受けた人たちでさえ、
卒業後は農業や建築業などの重労働に就かざるを得ない」
というのです。
さらには、都市部に比べ農村部は学習環境が劣るといいます。
例えば、校舎や学校設備などはもちろんですが、
教師もよく休みを取り、ときには生徒に農作業の手伝いをお願いする
こともあるそうです。
本来、字の読み書きができれば、
さまざまな情報を理解でき、さらには職業選択の幅が広がります。
未来に希望を見いだすことができるのです。
かものはしプロジェクトでの識字教育は
2008年12月にスタートし、女性たちと共に成長を続けています。
開始1ヶ月後のブログ記事
http://bit.ly/1dNScYw
識字教育が始まった当初は手探り状態で、
苦労している女性が多数見受けられました。
開始1年後のブログ記事
http://bit.ly/1bbFLBL
彼女たちが必死に勉強している様子が見受けられます。
少しずつではありますが、識字教育の成果が見えてきました。
開始2年後のブログ記事
http://bit.ly/1grHFpb
さらに1年たった頃は、学ぶ喜びや楽しさを感じています。
識字教育とは別に、算数の授業も行っています。
そして現在2013年11月。
以前はかものはしスタッフが識字教室の先生を行っていたのですが、
現在はカンボジア人の先生を外部から雇っています。
クラスは2つに分かれており、約120名の女性たちが勉強しています。
私たちは、女性たちにコミュニティファクトリーに来て、
毎日楽しく勉強してほしいと願うばかりです。
そして自分らしく生きる力を身につけてほしい。
たくさんのチャレンジをしてほしい。
これからも彼女たちが自分たちの力で
自分たちの未来を切り開いていけるような手助け
をしていきたいと思います。
かものはしでは識字教育も見学することができます。
彼女たちの姿をぜひ直接見に来ていただきたいです。
スタッフ一同、お待ちしております。
詳細はこちら:http://bit.ly/RckHYf
大学まで野球を続ける野球少年。カンボジアとの出会いが大きく人生を変える。思い切って大学を休学し、かものはしでインターンを始めた大学2年生。