子どもが売られない世界をつくる | 認定NPO法人かものはしプロジェクト

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前任者に聞く!かものはしの「ファンドレイザー」とは?

かもキャリでは「かものはしで働くこと」が、
皆さんにとってどんな価値、可能性、大変さ、ワクワクがあるのか?ということを
実際に働くスタッフやアソシエイトを中心にお話させていただきます。
今回の記事では、なかなかイメージしづらい「ファンドレイザー」の仕事について
元日本統括ディレクターの山元にインタビューしました。

山元圭太

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NPOマネジメントラボ代表/日本ファンドレイジング協会 認定ファンドレイザー
経営コンサルティングファームで経営コンサルタントとして、5年間勤務した後、2009年4月にかものはしプロジェクトに参画。日本事業統括ディレクターとして日本部門の事業全般(ファンドレイジング・広報・経営管理)の統括を2014年8月まで担当していた。現在はNPOやNGOへの経営コンサルティング事業を行っている。

Q1:ファンドレイザーを目指したきっかけを教えてください。
学生時代に国際協力に出会い、当時は現場の駐在員や国際機関の職員に憧れていました。
しかし、実際のNPOでインターンをする中で現場以上に
NPOのマネジメント部分に課題があることに気づき、
自分がマネジメントのプロになり貢献するという道が見えてきました。
大学卒業後、企業に入りマネジメントについて学んだあと、
ご縁があってかものはしに参加したという流れです。
いざとなると、国際協力や開発の勉強をしてこなかったので、
自分が役に立てるのかという不安があった一方で、
ファンドレイジングであればビジネスセクターでの経験を活かして貢献できると考えていました。

Q2:山元さんの考える、NPOのマネジメントやファンドレイジングとはどのようなものか教えてください。
かものはしに入った当初は抵抗感を感じていました。
なぜなら、せっかく思いを持ってNPOという世界に飛び込んだのに
そこでの仕事は数値目標の達成に向けて動くというもので
企業でやっていた仕事と変わらなかったからです。
その時までは、ファンドレンジングを単なる資金調達や営業としか捉えていませんでしたが、
何人もの支援者の方との出会いによってファンドレイジングに対する考え方がかわりました。
ファンドレイジングではなく「フレンドレイジング」
単なるお金集めではなく、思いや志を預かって問題解決のコーディネートしていくことが
ファンドレイザーの仕事だ、ということに気がつきました。
それ以来かものはしではファンドレイジングを「フレンドレイジング」と表し、
お金そのものではなく、一緒に問題解決をめざしてくれる「仲間」を集めることと捉えています。
寄付者・ボランティア・プロボノ・インターン・スタッフ等、どんな形でも
かものはしのミッションに共感し、自分にできる形で貢献してくれる人を探すことがファンドレイザーです。
自分たちと協力してくれる方がハッピーになれるように活動をかけ合わせることが
現地の問題解決となり、みんなのハッピーにつながると考えています。

Q3:かものはしではファンドレイザーとしてどのような仕事を担っていたか教えてください。
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企業のビジネスとNPOのファンドレイジングの仕組みは8割くらいは同じですが、
2割ほど違うところがあります。
たとえば、資金源の多様性です。
企業の資金源となるものは商品やサービスの売上だけですが、
NPO資金源は会費・寄付・事業収入・助成金・委託金などがあり、それぞれに特徴があります。
サステナブルな収益構造にするために、その多様性を組み合わせるということが
企業とは違うところで、面白さを感じるところ
です。
かものはしでは、戦略をたて、マネジメントして、実行に移すという
マネジメントに関わるすべての仕事を担っていました。
たとえば、講演会で講師をしたり、法人開拓に行ったり、助成金を申請したり
といったあらゆる仕事をしていました。
当時はコミュニティファクトリー事業部とIT事業部を除く部分を担当しており、
入社当初は4000万だった資金を
1億円まで拡大し調達する構造を作ることに成功しました。

Q4:かものはしでファンドレイザーとして働いて良かったことを教えてください。
かものはしでファンドレイザーとして働いて良かったことは大きく3つあります。
①想いのある寄付者との出会い
かものはしには「想い」を持って支援してくれる方が特に多い組織です。
たとえば、個人で数百万円単位の寄付を継続して頂いている経営者の方にお礼をしに伺った時、
「お礼を言うのはこちらのほうだ。
私はこれまで子どもの問題に心を痛めていたが、何をしたらいいかわからなかった。
かものはしの講演を聞き、ここにお金を託せば問題を解決してくれると確信し、
行動に移すことができた。本当にありがとう。」
という言葉をいただきました。
このような想いを持った方々と関わることで自分が磨かれていきました。
②いい仲間との出会い
現在でも日本のNPOではファンドレイジングが軽視されているという現実があります。
その中でかものはしは、理事を含めファンドレイジングに理解があり、
共に作っていくという意識がある組織です。
さらに、戦略志向やビジネス感が強い人が多かったため
単に感情に訴えかける資金集めではなく、戦略的に考える経験ができました。
これにより、継続的に成果が出せるようになり
他団体でも応用できる普遍的な知見を身につけることができました。
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③優秀なアドバイザーとの出会い
かものはしにはファンドレイジングに特化した外部の専門家チームがあります。
メンバーは外資系コンサルやブランドコンサルの方、
webマーケティング会社社長、財団職員や弁護士といった方々で構成されています。
自分ひとりの知識や経験には限界がありますが、
かものはしではすぐそばに頼れるアドバイザーの方々がいたので
そこから学ぶことがとても多かったです。

最後にかものはしのファンドレイザーを目指す人に一言お願いします。
アメリカではファンドレイザーという仕事は人気職種であり、
転職市場でもとても人気があります。
加えて、事務局長に次ぐ収入を得ているのもファンドレイザーです。
一方で、日本ではまだまだファンドレイジングの本質的な価値が
正しく認知されていません。
ファンドレイザーはビジネスセクター出身の人が一番貢献できる仕事です。
今現在、認定ファンドレイザーが35名、准ファンドレイザーが約400名いて、
今後間違いなく日本でもファンドレイザーと名乗る人が増えてきます。
この分野でパイオニアとしてやっていくためには今が最後のチャンスです。
その最初の一歩としてかものはしは最高の環境が整っています!


いかがでしたか?
ファンドレイザーという仕事にイメージが湧いたでしょうか?
かものはしでは、ファンドレイザーとして一緒に働いてくれる仲間を募集しています。
少しでも興味がある方、11/16のかもキャリにぜひお越し下さい!

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