子どもが売られない世界をつくる | 認定NPO法人かものはしプロジェクト

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お知らせ

新型コロナウイルス(COVID-19)を受けた状況及び対応について(4月1日時点)

新型コロナウイルスにより、お亡くなりになられた方のご家族の皆さまに謹んでお悔み申し上げますとともに、罹患された方やそのご家族・関係者の皆さまには深くお見舞い申し上げます。

またこの状況の中で、日々現場で闘っている医療従事者の皆さま、その他人々の生活を支えるお仕事をされているみなさまに心から御礼申し上げます。

新型コロナウイルスの感染が拡大する状況において、かものはしプロジェクトでは、職員と職員の家族、そしてサポーター会員さまをはじめとした関係者の皆さまの安全確保、感染拡大防止のもと、日々の活動に取り組んでいます。

また刻々と変化する状況において、かものはしプロジェクトは、普段よりご支援くださる皆さまに、経営状況、事業及び現地の状況について、適切な情報共有を心がけてまいりたいと思います。

現時点(4月1日現在)の活動地の状況と組織運営状況等について、以下にご報告します。

 

インドでの活動について

インドは、3月24日にインド全土におけるロックダウンが発表され、4月15日までの21日間、外出禁止とともに全土封鎖が宣言されました。

感染者数や、感染に伴う死者数は、現時点ではまだ大きくなってはいないものの、医療体制が整っていない、かつ、スラムなど人口密集地域をたくさん抱えるインドでも、新型コロナウイルスに対する潜在的恐怖が蔓延しています。

この外出禁止令に基づき、かものはしプロジェクトがインドで支援している事業は全て停止しています。

かものはしがインドで一緒に活動している人たちと連絡を取り合っていますが、今のところ、チームにも、パートナー団体やサバイバーリーダーたち、その家族にも、新型コロナウイルスが陽性だったという報告は入っていません。

一方、サバイバーリーダーたちの多くは非正規雇用だったり、非正規雇用のパートナーと結婚しています。

日雇い労働者の場合、家から出られなくなることで収入源が断たれたので、どうやって21日間も食いつなぐのか途方にくれる人も出てきています。

そんな中、この週末に、私たちがずっと一緒に活動してきたサバイバーリーダーグループから、こんなメッセージが届きました。

「このロックダウンになって家から出られなくなり、私はみんなが恋しい。みんなとのミーティング。みんなに触れられないのが、とても悲しい。誰かに触れること、触れられること、私が感じていることや考えていることを伝えるって本当に大事だったんだね」

「グループとして次にやってみたいのは、「姿が消える粉」の発明。そしたら私たちはみんな、見えなくなって、見えなくなったら家の外に出られるから、みんなに会えるのにね」

インドの全土封鎖と外出禁止が解除されたのち、私たちのパートナー団体の状況とサバイバーリーダーたちの状況にあわせ、緊急支援が必要かどうかを判断しようと考えています。

それまで、なんとか皆が無事でいてくれるよう注視しています。

 

組織運営について

職員や関係者の健康を守り、また社会の一員として新型コロナウイルスの広がりを抑えるため、2月後半より在宅勤務を中心とした勤務体制に切り替え、イベントは中止またはオンライン開催とさせていただいております。

発送物や申込み対応に関するご案内はこちら
https://www.kamonohashi-project.net/news/6652/

以前より、在宅勤務やフレックス勤務を取り入れていますため、これまでのところ業務に大きな支障は出ておりません。

一方、発送作業を伴う業務やオフィスへの出社が必要な業務につきましては、通常より若干の遅れが生じており、申し訳ありません。

そして、オペレーション変更に伴う遅れ等にご理解ご協力いただき本当にありがとうございます。

当面は在宅基本の勤務体制とさせていただきますので、ご了承いただけますようよろしくお願いします。

よってオフィスは無人の状態になっておりますので、ご訪問をご検討いただいている方は事前にメールや電話でお問い合わせいただき、連絡が取れた上でご訪問いただけますようお願いします。

 

経営・財務状況について

経済状況を受け、2020年度は寄付収入(チャリティマラソン寄付金収入など)の減少を見込んでおりますが、事業や組織運営を見直し、悩みながらもインドや2020年に開始する日本での活動がなるべく滞りなく行えるよう工夫しているところです。

上述のとおり、現在はインド国内の全土封鎖の影響で事業を一時的に停止しておりますが、サバイバーの生活が悪化することが懸念されています。

事業が再開できるようになりましたら、必要な支援を迅速に調査・検討の上、実行していきたいと考えており、皆さまからのご寄付は、そのようなインドで必要な支援に大切に使わせていただきたいと思っています。

あらためて、日頃から継続的にご支援いただき本当にありがとうございます。

サポーターの皆さまの支えにより事業が継続できることに感謝しつつ、持続的な経営・事業運営のために引き続き知恵を絞ってまいります。

 

みなさまへ

不安な日々が続きますが、かものはしプロジェクトは在宅勤務体制の中で、できる限り通常業務を行っていきたいと思っております。

事業・経営・財務状況等、変化がございます場合には、情報を共有させていただきます。

今回のことで、インド、日本国内、そして世界各国で、社会構造上弱い立場にある方々の生活がより困窮するリスクにさらされています。

そのことで、インドのサバイバー支援を中心とした活動、また2020年から取り組みを開始する日本の子どもの問題に対する活動がますます重要であると認識しています。

苦しい局面ではありますが、この危機を乗り越え、さらにはこの危機が社会構造の変化の後押しとできるよう知恵を絞りながら、みなさまと一緒に乗り切っていきたいと思っています。

大変な時期ではございますが、くれぐれも皆さまご自愛くださいませ。

NPO法人かものはしプロジェクト
スタッフ一同

 

***

終わりに・・・

広報ファンドレイジング担当の早瀬です。

スマートフォンに通知される新型コロナ関連のニュース、SNS上に溢れる不安の渦、またインド現地の情報や2020年度の収入見込みの減少など、少し気を緩めるとその不安の渦にすっぽりとはまってしまいそうな時もあります。

でも買い物や保育園の送迎で少し外に出たとき、ふと見上げた時に美しい桜に心癒され、「花見の時期に残念・・・」ではなく「この時期に桜が咲いてくれてよかった」と思っています。

今回のお知らせは、このような状況の中で、経営・財務また事業の状況を報告するという説明責任を果たすということを目的に持ちつつも、読んでくださったみなさまに安心感を感じてもらいたい、また不安な状況の中でも、インドやかものはしと一緒である、あるいは一緒に頑張っているという感覚を抱いていただければという想いを込めました。

またインドの現在の状況や事業あるいは組織運営がどうなっているのか?

気になっておられるサポーターの皆さまもいらっしゃるのではないかと思い、それにお答えする気持ちで書きました。

最後に、医療従事者のみなさま、学童や保育所など子どもの場を守っているみなさま、またマスクや紙製品、呼吸器等の生産ラインのみなさま、交通機関や郵便、物流、スーパーマーケットやドラッグストアの方など、この難しい局面での日常を支えてくださり、奮闘されている皆さまに心からのお礼をお伝えしたいと思います。

そして不安もある中、社会のために自粛や日常の制限を受け入れているみなさま、それぞれの行動に感謝しています。

ありがとうございます。