子どもが売られない世界をつくる | 認定NPO法人かものはしプロジェクト

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「かものはしゼミってどんな場所?〜ゼミ仲間のサポーター会員さんにインタビューしました。〜(後編)」

 

 

こんにちは!ソーシャルコミュニケーション部の鳥居です。

 

かものはしプロジェクトには、全国津々浦々に15,000名のマンスリーサポーター会員さんがいらっしゃいます。

2019年にスタートした「対話のイベント」は「サポーターさんたちの声をもっと聞きたい、フラットにお話ししたいなあ」というシンプルな思いからはじまりました。(詳しくはこちら

ここ数年は、コロナの影響もありなかなか対面の場を作ることが叶わず、オンライン中心でのイベント開催を続けてきましたが、

「コロナも終息してきた2023年は、もっと対面での場を作りたい!一緒に社会を良くする仲間を増やしたい!」

という思いが高まっていき、実は、少しずつ準備を進めています。

そんな仲間をもっと増やしたいという思いが膨らんだきっかけとなったのが、2021年の10月から12月にかけて実施した「かものはしゼミ(以下かもゼミ)」でした。

 


(キャプション:右下がおたぴょんさん。左上から時計回りに、運営チームの五井渕、樋山、鳥居。リラックスしたムードで、和気藹々とお話を伺いました。)

 

今回は、そのかもゼミ仲間でありサポーター会員の、おたぴょんさんこと小田恭彦さんにインタビューをさせていただきました。インタビュー前編では、かもゼミに参加してどうだったかを中心にお伺いしてまいりました。(前編の記事はこちら

後編では、かもゼミを経ておたぴょんさんが企画側としてスタッフと一緒に準備をしてきた「かものはしダイアログ」についてのインタビューをお届けします!

 

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TOPICS(目次)

ダイアログの打ち合わせでは、どんなことがありましたか?何を感じていましたか?

ダイアログイベント当日の感想や、その後の気持ちの変化を教えてください。

今後、どんなふうに関わり続けていきたいと思っていますか?

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かもゼミ」が全7回終了した後も、かものはしイベントの「常連」になっていただき、「かものはしダイアログ」では、おたぴょんさんがテーマを持ち込んでくれました。

かもゼミを経て、一緒にイベントを作るまでの変遷を聞かせてください。

 

ーダイアログの事前の打ち合わせでは、どんなことがありましたか?何を感じていましたか?

仲がいい友人とお酒を飲んでいても、こういう話はなかなかできないと思うんです。

友人や家族ほど距離は近くないんだけど、かといって赤の他人ではない。

「かものはし」という共通の基盤はあるけれど、
ある意味で「距離感がある相手」だから持ち出せた話題なんだと思います。

だからこそ「”偽善者”と後ろ指を刺されることが怖い」という、

自分の内側にある「どす黒い部分」を引き出してくれたという感じがするんです

 

ーかもゼミが終わって、イベント企画に声をかけられた時にどういう気持ちでしたか?

おたぴょん:かもゼミが終わって、その後かものはしとの縁がどうなるかなと思っていた所だったので、素直に嬉しかったです。

それだけ結びついていたいと思ったのは、かもゼミがすごく居心地が良かったからでしょうね。

 

ーダイアログの打ち合わせでは、どんなことがありましたか?何を感じていましたか?

おたぴょん:事前のミーティングをごいごいさん、まきんぐさんと一緒に2回実施したのですが、あの時間が、まさしく”ダイアログ(対話)”だったと思うんです。

最初に「一緒に企画をしませんか?」とお声がけしてもらったときは、全く違うテーマを考えていたんです。

当初のテーマは「かものはしの活動への参加方法を考えよう」で、かものはしの活動にも役立つものをと考えていました。そこを外してはまずいと思っていたのですが、最終的には「気楽に社会貢献しちゃだめですか?」という、「あなたは偽善者だ」って後ろ指を刺されることが怖いと思っている自分自身の話がテーマになりました。

 


(キャプション:おたぴょんさんと一緒に企画した対話イベント。テーマは「気軽に社会貢献をしちゃだめですか?」)

 

まきんぐ:当初ミーティングの予定は1回でしたが、話しきれなくて2回になったんですよね。そのときも「もう少し考えたいので、もう1度ミーティングしましょう」とおたぴょんさんから言ってきてくれて嬉しかったです。

「本当はこうだったらいいのに」という夢や思いは、みんなが持っているものだけど、言葉になるのに時間がかかるもの、と「かもゼミ」で学んだおかげで、根っこにある大事な思いが聞けるまで、みんなでじっくり聞きあうことができたのかなあと感じます。

 

おたぴょん:仲がいい友人とお酒を飲んでいても、こういう話はなかなかできないと思うんです。

かものはしのイベントで出会う人たちって、友人や家族ほど距離は近くないんだけど、かといって赤の他人ではない。

「かものはし」という共通の基盤はあるけれど、ある意味で「距離感がある相手」だから持ち出せた話題なんだと思います。

だからこそ「”偽善者”と後ろ指を刺されることが怖い」という、自分の内側にある「どす黒い部分」を引き出してくれたという感じがするんです。

一方で「かものはしの看板を背負ってイベントをするのに、自分の話をしちゃっていいの?」とも思ったんです。

率直に聞かせてほしいのですが、かものはしの皆さんはどう感じていましたか?

 

ごいごい:テーマがまずは「出発点が自分である」という、
自分自身のことを発見することで社会と出会い直す、という面白さをお裾分けできるものでよかったなと思いました。

かものはしの新ミッションは「尊厳を大切にする、される」というもの。かものはしのために、時間を使って差し出そう!という前に、「どす黒い部分」を含めて自分自身をホストする。おたぴょんさん自身が自分の尊厳を大事にする、ということがダイレクトに社会に繋がっている。

もちろん、具体的な活動でいうと、参加の方法が増えることも大切だと思うんですが、まずは、関わっている一人一人が納得していること。その延長に活動があることが重要なんですよ。

 


山登りとパラグライダーが趣味のおたぴょんさん。

 

ーダイアログイベント当日の感想や、その後の気持ちの変化を教えてください。

自分の「どす黒い部分」から始めたのがよかったです。

自分が納得できる方向からやっていったら良いんだなと思いました。

定期的にこういう場があって、後押ししてもらえたら良いなあ、なんて。

 

おたぴょん:当日は想定外の展開で、衝撃でしたね。

僕にとっては「偽善者と言われるのが怖い」というモヤモヤするテーマだったのに、参加された皆さんにとっては意外にそうじゃなくて、「いやいや、怖がってる暇があったら、前に進みなよ」っていう前向きな意見もいただいて。

打ちのめされたけど、すごく勇気をもらったんです。人間はこうなれるんだなぁと。

爪の垢を煎じて、宅急便で送ってもらおうと思ったくらい(笑)

皆さんが口先だけじゃなく実際に行動されていたので、「負けていられないな」と思いましたよ。

 

まきんぐ:おたぴょんさんの自分自身のもやもやに真摯に向き合った態度から、心を動かされた人が沢山いたのが印象的でした。

素直な思いはバトンパスのように、次の人に手渡すエネルギーになるんだなと感じました。

 

ごいごい:人間って応援されるのが大事だなって思いました。

人によるんだと思うんだけど、「こういうことをやろうと思って」という度に傷ついている人もいると思うんですよね。「いいじゃん、やってみなよ」という言葉で過去の傷が成仏するなあと思いました。

 

おたぴょん:イベントのダイアログの中で「100人に話をしたなかで、3人に共感してもらえたら良い」という話が出たんです。

実は、その当時、SDGsの勉強会を社内で頼まれていたんです。ただ、今の仕事には直結しない話なので「どうしてSDGsを勉強しなきゃいけないんだ」とみんな思うんだろうなと感じて、気が進まなかったんです。でも実際やってみて、4人以上(笑)の人が良い反応をしてくれたんですよ。やってよかったなぁってすごく思いました。

自分の「どす黒い部分」から始めたのですが、

自分が納得できる方向からやっていったら良いんだな、

定期的にこういう場があって、後押ししてもらえたら良いなあ、なんて思いました。

 

ー今後、どんな風にかものはしプロジェクトに関わり続けていきたいと思っていますか?

おたぴょん:今後も新しい動きがはじまっているということで、「うらやましいな」と思いました。かものはしの活動に直接関与するわけじゃなくても、中核の部分などをお聞かせいただく機会があって、そういうところにオブザーバー的に参加できたら嬉しいですし、なにか手伝わせていただけないかなあとも思っています。

当初イベントのテーマとして考えていた<人それぞれの参加の仕方>があるなら、継続的に関わって行きたいと思っています。

「お力になれれば」という言葉がぴったりかもしれないです。

 

===インタビュー終了===

おたぴょんさん、改めて本当にありがとうございました。

「社会を変える」を一緒にやってみよう!

この数年、おたぴょんさんのようなかものはしのサポーター会員さんたちと対話のイベントを通して出会うことで、想いを同じく進むことができる仲間が増えていくことに心強さを感じています。

 

今後も、かものはしプロジェクトはサポーターの皆さまと共に、学び考え、対話し、実際に行動していくためにイベントを開催していきます。

2023年は、対面でのイベントの実施を検討しております。実際に、お誘いできるまではまだもう少し準備が必要な段階ではありますが、じっくり準備を重ねていますので、どうぞお楽しみに。

皆さまにお会いできることを、スタッフ一同、心待ちにしております。

 

鳥居 真樹TORII MAKI

ソーシャルコミュニケーション部

学生時代、姉妹団体ゆるかも、インターンとして活動に参加。東日本大震災を機に「まずは足元の暮らしに向き合いたい」と衣食住にまつわる仕事に就き、農村部での地域おこしや、オーガニックカフェ社員、 伊豆半島の古民家で電気水道ガスのない暮らしを経験する。「どこで暮らしていても、ひとが自分の可能性を諦めない仕事をしたい」と、2021年入職。

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