子どもが売られない世界をつくる | 認定NPO法人かものはしプロジェクト

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カンボジア

【大公開!】い草が商品に変わるまで~小さな商品の大きなバックグラウンド~

20140520い草.png
"どどーん!"
早朝、CFの前に突如現れた大きなトラック!
大量のい草が積まれています。
この日は年に2回の、い草が運ばれて来る日。
より良質ない草で商品を作るため、シェリムアップから遠く離れた
"カンダール州"というところから仕入れています。
運ばれてきたい草は、重さを計り、倉庫へと運びます。
ちょっとスペースがあり「寂しかった」倉庫も、
い草でいっぱいになりました!
倉庫に入ると、い草のいい〜香りがして、とっても落ち着きます。
申し遅れました、こんにちは!カンボジア駐在インターンの石渡です。
せっかくの機会なので、今回は普段あまりお伝えできない、
い草商品が作られている様子をご紹介します!
ファクトリーに遊びに来たような気持ちで読んでいただけたらと思います。
い草商品の工程の全体像は大枠としてこのような感じです。
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①い草の選別
②染色
③織り(+カット)
④ミシン&手縫い
⑤検品
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①い草の選別
20140520 選別.png
工程は、仕入れられたい草を選別するところから始まります。
い草は一本一本選別され、太さ別に次の工程に進みます。
また、斑点がついていたり、色が暗めだったりするい草は分けておき、
濃い色に染めて最大限利用しています。
い草は一本一本長いので、
一つの束を上、真ん中、下と3回も確認するんです。
仕入れられたばかりのこの時期は多くの人手が必要になるため、
他の部門の女性たちも一緒に作業しています。
②染色
20140520染色.jpg
選別が終わると染色の工程です。
実は今、生産は全て現地スタッフの力で行われているのですが、
この工程がはかつて女性たちだけで行うのが一番難しかった工程でした。
というのも、この工房で働く前は農村で暮らしていた女性たち。
濃い赤、赤、ピンク、オレンジの色の区別を、細かくする必要はありませんでした。
しかし、かものはしでは28種類の色にい草を染めなくてはいけません。
似たような色も沢山あります。
同じ番号の色は、同じ色に染める。
そんな私たちにとっては当たり前のことが、
彼女たちにとっては新鮮なことだったのです。
まして、この工程は暑い日には40〜50度の中、行われています。
また、一日中同じ鍋で、染料を継ぎ足しつつ行われるため、
色の加減がとても難しいのです。
しかし今は、トレーニングを重ね、
女性たちだけで染色することができるようになりました。
ファクトリーが出来た時から5年間働いてくれているチームリーダーが、
しっかりと管理してくれているからです。
同時に、女性たちが自分たちで作った「色のレシピ」を使っていて、
"色を均一に染める"
という意識を持って染めることができるようになって来ています。
③織り
20140520織り.JPG
染色の後は、織りの工程です。
何度か写真を目にしたことのある方がいらっしゃるかと思います。
2人1組で作業し、い草を通す係が、上下に張られた糸にい草を通し、
織る係が、い草を定位置に移動させて織っていきます。
女性たちは、一日に3メートル程織ることができ、
見ていて気持ちの良いスピードで織っていきます。
この工程は実際に見ていただくと、
女性たちの熟練度がお分かりいただけると思うので、
是非工房に来てみてください!
織った後は、い草のマットをカットして、端の紐を一つ一つ結んで
いきます。
機械でやれば簡単なのですが、
100パーセント手作りを徹底しているかものはしは、
手で作業しています。
④ミシン
20140520ミシン.JPG
そして、一番人気、ミシンの工程!
「将来は自分のおうちの目の前で、お洋服屋さんを開きたい!」
そんな夢を持った女性たちを惹き付けるのが、この仕事です。
本当に作業が好きで働いているんだなと分かるのが休み時間で、
こちらの工程の女性は休み時間でも作業していることがあるんです!
技術がなくてもこの工程を希望することができ、
試用期間3ヶ月以内に一定の技術を身につけることができれば、
その先もこの工程でお仕事をすることができます。
女性たちはスキル別に縫うことができる商品の範囲が違うので、
それもモチベーションになっています。
ミシンで縫えない部分は、手で縫います。
⑤検品
20140520検品.jpg
最後に、検品。
自分たちでしっかりとフィードバックし、質を向上させられるように、
ここでは全ての工程を熟知した3人が働いています。
チェックを通過した商品だけをお客様に届けています。
実は私たちの商品は、AHAという、
シェムリアップで作られた特に質の高い製品に与えられる認定を受けています。
いかがでしたでしょうか?
以上が、い草が一つの商品にかわっていく様子です。
一つの商品を作るのに、こんなにたくさんの女性たちが関わっています。
そして、その女性たち、一人一人にもストーリーがあります。
子どもが売られる問題に向き合っているかものはしプロジェクトには、
同時に、目の前の商品と真正面から向き合っている女性たちがいます。
ビジネスの力で社会問題を解決する面白さが、ここにあります。
自分たちの力で、子どもが売られる問題に立ち向かうために、
自分自身を守るため為に。
女性たちが一から手作りした、い草の商品を
是非お手に取ってみてくださいね。
手作りの温もり、い草の心地よさを、感じることが出来るはずです!
そして、今回の記事を読んで、ファクトリーに足を運びたくなった方!
是非、お越し下さいませ。カンボジアでお待ちしております!

ishiwatari syoukai.pngライター紹介:石渡菜奈子
大学3年後期より休学。現地駐在インターンとして1年間勤務予定。現場を見てみたい!と思い立ち、カンボジアにて修行中。