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カンボジア

半年間のカンボジア海外インターン生活を振り返って

こんにちは。
昨年の7月から12月まで半年間カンボジア事務所で
インターン生として働いていた瓜生原です。
カンボジア事務所で学生が長期インターンをすることは
初めてだったということで、
今日はぼくがカンボジアで過ごした半年間を
振り返ってみなさんにお伝えできればと思います。
1.海外インターンという選択をしたそもそもの理由
2.カンボジアの第一印象
3.カンボジアでのインターン、ぶつかった「当たり前」という壁
4.インターンを通して得たふたつの「収穫」
本ブログは上記の4つに分けて書いていきたいと思います。
瓜生原最後のカンボジア便り、どうか最後までお付き合い下さい。
これが、ぼくが経験したありのままのカンボジア海外インターン生活です。
1.海外インターンという選択をしたそもそもの理由
さて、海外インターン生活を記していくにあたって、
そもそもなぜ海外インターンという選択をしたのか?
その理由を記したいと思います。
挙げればたくさん出てきてしまいますが、
カンボジアでの海外インターンをするという選択をした
大きな理由はふたつあります。
ひとつ目は、
理系単科大学という理系オンリーの環境から一度真逆の方へと
振りたかったこと。
もうひとつは、
旅行者という部外者ではなく、
そこに住んでいる中の人として、
その土地の人、文化のことを理解したかったためです。
このように今いる環境に疑問を抱いていた状況で出会ったのが、
NPO法人ETIC.さんのインターンシップフェアであり、
かものはしプロジェクトだったのです。
blog13-1.png
「カンボジア海外インターン」に出会った場所、インターンシップフェア
2.カンボジアの第一印象
上記のように出会ったカンボジアでの海外インターン。
インターン中の業務のお話をする前に、
インターン開始時に感じたカンボジアの印象をお伝えします。
カンボジアでの生活はぼくに大きなインパクトを幾度も与えていますが、
最初にして最大のインパクトが「蟻」です。
これは書くか少し迷いましたが、
「ありのまま」を伝えるために書くことにしました......。
ある夜いつものようにベッドで寝ていると痛みを感じ、目が覚めました。
電気を点けて何があったのか確認すると「それ」がいました。
蟻に噛まれていたのです......。
世界一周の道中にカンボジアでインターンをしており、
他の途上国で「お湯なし」や「電気なし」
というのは経験していたのですが、
「蟻」は初めてでした。
今後カンボジアどうだった?と聞かれたら、
「ちょっと蟻がね......ゴホン。。」
と答えることになるでしょう笑。
最初はびっくりしましたが、
最終的には生活環境の違いも,
ぼくを強くしてくれた貴重な経験のひとつとなっています。
※もちろんきちんとしたホテルに宿泊すれば
このようなことは起こりません。(たぶん)
3.カンボジアでのインターン、ぶつかった「当たり前」という壁
ぼくはセールス部門に所属していました。
コミュニティーファクトリーで製作した商品を販売する
直営店の売上を向上させるというのがメインのミッションです。
コミュニティーファクトリー事業は、
「黒字化」とカンボジア人スタッフのみで事業を回していけるようにする
「現地化」を中期的な目標に据えています。
この目標を考慮して、自分が主導で改善策を
計画・実行していくのではなく、カンボジア人スタッフが
自分たちで計画、実行、確認、改善が出来るように、
いわゆるPDCAサイクルを回せるようにサポートをする
という役割を選択しました。
これはセールスマネージャーから依頼されたのではなく、
ぼくが感じた問題とその解決策を提案し、
了承をもらうという流れで決まりました。
このようにとてものびのびと業務に取り組ませてもらいました。
役割が明確になりましたが、
その後の道のりは険しいものでした。
「当たり前の壁」
半年間という短い期間でも、いくつもの壁にぶつかりました。
その中でも最も大きかったのが「当たり前の壁」です。
これぐらいできて「当たり前」でしょう。
そんなことは言わなくても「当たり前」でしょう。
言ったことはやるのが「当たり前」でしょう。
......etc
憤り、衝突することが幾度もありました。
衝突を繰り返す中であることに気づきました。
今までぼくが過ごしてきた「当たり前」という
壁の中で仕事をしていたと。
この壁に気づいてからは、
相手のことを理解し、問題はどこにあるのかを
見極めることに注力するようになりました。
問題の多くは相手のスキルや知識が足りないのではなく、
自分の伝え方や課題の提供の仕方にありました。
このように、自分はどうすれば良いのかとこちら側に
課題を持ってくるようにすると
自然とコミュニケーションもうまくいき、仕事も捗っていきました。
不思議なものです。
最終的には、計画と結果の分析の質、
実行力を向上させることができました。
この間のことは長く、そして細かくなってしまうので
省略ということで......。
役割の性質上、
就業時間のほとんどをセールスマネージャーのモリカと過ごしました。
ずっと隣に座り、べったりとです。
もしかしたら、少し鬱陶しく感じていたかもしれません笑。
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余談ですが、インターン中にセールスマネージャーのモリカは
結婚しました。Happy Wedding!! 😀
長期間時間を共にし、課題、解決策を提案するだけに終わらない。
ここが社会人の数週間〜1ヶ月の短期ボランティアとは違った、
学生の長期インターンならではの強みなのかなと思います。
ちなみに、ここには記していませんが、
観光もしっかりと楽しみました。
4.インターンを通して得たふたつの「収穫」
カンボジアでのインターンはいくつもの気づきや学びをくれました。
たくさん紹介したいのですが、ちょっと長くなりすぎてしまうので
ふたつの「収穫」を紹介します。
ひとつ目は、
生活水準を大きく下げられたこと。
カンボジアはちょくちょく停電します。
蟻に噛まれることもあります。
ぼくが住んでいたところはお湯やバスタブもありません。
手桶式の水シャワーです。
でも、幸せでした。
もし何かに失敗しても、カンボジアに行けば暮らしていけるという
自信になりました。
自分の中にセーフティ・ネットができたような感じです。
ふたつ目は、
自分はどうすれば良いのかと、
「自責」で考えられるようになったことです。
元々相手に責任を押し付けるのではなく、
自分がどうすれば良いのか、どうしたら良かったのかと
考えるように心がけていましたが、今回のインターンで、
常にそのように考えられてはいなかったことが見えました。
カンボジアでの経験が、「自責」で考えることの重要性を
身体に刻んでくれました。
5.最後に
カンボジアでのインターンという貴重な場を作っていただいた
NPO法人ETIC.のみなさん、かものはしプロジェクトのみなさんに
御礼を申し上げます。
ありがとうございました。
そして、カンボジア便りを通して、個人的な繋がりを通して、
応援していただいた皆さんにもこの場を借りて御礼を申し上げます。
本当にありがとうございました!
この半年間の経験を胸に今後も日々精進して参ります。
今後もどうぞ瓜生原を、
そしてかものはしプロジェクトをよろしくお願いいたします!
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インターン最終日、成果報告会後の集合写真
休学や海外インターンという選択肢を考えている方へ。
どの程度半年間のぼくの経験が伝えられたかは、
ぼくの文章力からして甚だ不安ですが、
単純な言葉で記すと"非常に刺激的"な半年間でした。
休学や長期間海外で過ごすとなると周囲の方の承諾や金銭面など、
様々な壁があると思いますが、
一歩踏み出してみることをおすすめします。
蟻に苦しめられることもあるかもしれませんが笑。
ぼくはカンボジアでの経験は今後、
血肉となって自分自身を支えてくれると確信しています。
P.S.
もしインターンのことをもっと知りたいという方がいらっしゃったら、
個人ブログ"世界ウリリン滞在記"(uririnblog.com)を見て頂くか
Facebookまでご連絡下さい。

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