カンボジア事業の拡大「サテライトファクトリー」
date2013.10.2
2013年2月より、もう一つのコミュニティファクトリーが
稼働を開始しました。
かものはしは「子どもを売らせないための取り組み」の一つとして
新たな挑戦をしています。
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今回は、コミュニティファクトリー事業を拡大するための取り組みである
「サテライトファクトリー」についてご紹介いたします。
これまでコミュニティファクトリーは
ソトニコム地区クチャコミューンの一カ所のみでしたが、
サテライトファクトリーはそこから10キロメートルほど離れた、
同地区ケンソンカエコミューンという場所に設立されました。
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そもそも、なぜサテライトファクトリーが作られたのでしょうか。
その理由は、ずばり「より多くの雇用を生むため」です。
コミュニティファクトリーでは現在約130人の女性たちが働いています。
しかし、ここからさらに50人、100人と新規雇用を考えたときに、
私たちは2つの課題にぶつかりました。
1つ目は、かものはしの対象である超貧困層の家庭にある女性たちが、
このクチャコミューンでは減少してきているということ。
2つ目は、既存のコミュニティファクトリーだけでは、
カバーしきれない女性たちがいるということです。
現在、採用の際にはスタッフによる調査、家庭訪問を行っています。
しかしファクトリーから自宅までの距離が遠い場合には、
それを断念せざるを得ないことがあるのです。
そこで、この2つの課題を解決するために、
ケンソンカエコミューンにサテライトファクトリーを
建設することを決めました。
事前調査によりこのケンソンカエコミューンには、
かものはしの対象者となる最貧困層の家庭があることが確認されています。
また、ここにファクトリーを建設することで、
既存のファクトリーから遠隔の地域にある家庭にも
サービスを拡大することができるようになりました。
つまり、
「雇用する側のかものはしが、
雇用の対象者がより多くいる地域に移動する」
という「かものはし独特の事業モデル」で活動をしているのです。
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このファクトリーでは約20名の女性たちが働いており、
現在は生産過程で一番時間のかかる、いぐさ織りの工程を行っています。
それにより、生産量の増加やコミュニティファクトリーの黒字化を
図っています。
また、女性たちの識字率向上のために
お昼休みを利用した識字教室もスタートしました。
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まだまだ少人数のサテライトファクトリーですが、
これからの成長にぜひご期待ください。
また、サテライトファクトリー建設は、この事業モデルに
共感していただいた「三井住友銀行ボランティア基金」のご協力により
実現いたしました。
この場を借りて、お礼申し上げます。
かものはしの取り組みに少しでも興味を持っていただけましたら
ぜひ一度、かものはしのイベントに参加してみてください。
学生時代に当団体を立ち上げた代表の村田より、
団体設立の想いや11年間の活動、現地の様子などを
お話しさせていただきます。
▶詳細はこちら:http://bit.ly/18YTPyW
皆さまにお会いできることを心よりお待ちしています。
ライター紹介:宮川 友希カンボジア駐在インターン。大学3年次を休学して4月からカンボジアオフィスにて勤務。現在はセールス部門に所属し、直営店舗の担当として働く。

