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【イベントレポート】「休むこと」をどう守る?若者を孤立させない地域社会へ | 全国活動報告ツアー第7弾@京都

date2026.1.26

いつも、かものはしプロジェクトの応援をいただき誠にありがとうございます。
ソーシャルコミュニケーション事業部、学生インターンの堀内です。

「全国のサポーター会員の皆さまと直接お会いしたい」
「社会課題に立ち向かうエネルギーを、お互いに届け合いたい」
そんな思いから始まった「全国活動報告ツアー」
第7回は11月22日に京都で開催しました。当日の様子をお伝えします。

イベント開催の背景
かものはしプロジェクトは、親や家族を頼れない若者を支援する、全国のアフターケア団体がつながるネットワーク「えんじゅ」の事務局を担っています。(詳細はこちら)京都市ユースサービス協会さんも加盟団体のひとつで、そのご縁から今回の京都開催が実現しました。

京都市ユースサービス協会さんの取り組み

今回は、京都市ユースサービス協会さんと共に、若者のための ユースショートステイ「おりおりのいえ」2周年を記念したイベントを開催しました。同協会では、中学生から30代の若者が安心して過ごせる場づくりや子ども若者向けの相談事業などに取り組んでいます。

京都市内7か所にある青少年活動センターの運営。青少年(中学生~30歳)の自主的な活動を応援し、自習室やダンススタジオ・会議室など施設の貸出や、様々な情報提供・相談等、困ったときに解決できるようなサポートを行っています。

テーマは"「休むこと」をどう守る?若者を孤立させないためにどんな地域社会をつくるか"

「帰りたくない」「帰れない」「帰る場所がない」
「帰ったら、何されるかわからない。」「仕事辞めてきた」「パートナーと別れた」
「なんでわたしが家族のケアも全部やらないといけないんですか?」

青少年活動センターを運営するなかで出会う若者たちの、そんな声を受けて立ち上げたのが ショートステイ「おりおりのいえ」です。ここは、シェルターでも、自宅でもない、「ときどき帰れる、まちの家」というコンセプトで、若者が「休む」ための場としての活動をしています。
最大3泊まで無料で泊まれるショートステイや、季節のイベントプログラム、日中のフリースペースなど、さまざまな使い方ができます。(パンフレット

・家族のケアから離れて、自分のための時間をつくりたい。
・実家がない、家族を頼りにくい。
そんな、家の中でほっとできる時間の少ない若者たちが日々訪れています。

もともとシェアハウスとして利用予定だった物件。7部屋あり、それぞれ居心地の良い空間が広がっている。

今回のイベントのテーマは、"「休むこと」をどう守る?若者を孤立させないためにどんな地域社会をつくるか"。そんな若者たちに寄り添う「おりおりのいえ」担当者の現場から見えたことを起点に、参加者のみなさんと一緒に考える時間を過ごしました。

「おりおりのいえ」の歩み 〜役割を超えて、一人の人間として向き合う

前半は、京都市ユースサービス協会「おりおりのいえ」事業責任者の竹田さんから、活動紹介と、ユースショートステイ「おりおりのいえ」の歩み、支える人たちの想い、そしてこれからの展望についてお話しいただきました。

クロストークでは、事業責任者の竹田さんと現場担当者の塚越さんと共に、日々、支援の現場で若者と関わる中で大切にしていることや、「おりおりのいえ」の活動でぶつかった壁や、現在抱えている課題について伺いました。

最も印象的だったのは、塚越さんの若者との関わりに関するエピソードです。活動を通じて、「単にスタッフという役割で接するのではなく、一人の人間として向き合うことが、結果として深い信頼関係や安心感のある環境につながる」と実感したそうです。

この気づきに触れ、私自身も無意識に「役割」という型にはまって相手に接していないか自省しました。支援する・されるという枠を超えて、対等に、ありのままの心で接することの重要性を、改めて考えさせられました。

「おりおりのいえ」の現場に立ち、日々若者たちと向き合う竹田さん(左)と塚越さん(右)

グループトーク:あなたの「安心して休めるなぁ」と感じる場面は?

後半は、参加者全員でのグループトーク。テーマは、「あなたが「安心して休めるなぁ」と感じた場面を思い出してみてください」でした。

参加してくださった皆さん自身の話から、どうしたら「休める社会」にできるのか考えます

「仕事帰りの電車でぼーっとできた時」
「友人とのたわいもないおしゃべりの時間」
「どうしても休まなければならない状況を同僚が理解してくれている時」
など、世代や立場を超えた様々な「休めた瞬間」が共有されました。一人ひとりの体験を聞き合う中で、「休める」を支えているのは特別な支援だけではなく、日常の中にある安心感や、誰かとのささやかなつながりなのだと気づかされました。 

そんな対話の中で、参加者の方から「寄付にも限界がある。日常でできることは何があるのか?」という率直な問いかけがありました。この問いに対し、竹田さんは、「誰かに共有すること、イベント等に参加してみるなど、日常に落とし込むことが大切です」と答えられました。
大きな支援活動だけでなく、身近な行動が地域社会の一員として若者を支える力になるというメッセージが伝わってきました。

イベントの最後には、「おりおりのいえ」を支えてくださっている企業の方への感謝状贈呈が行われました。京都市長からも、活動への共感と激励のメッセージが寄せられ、「おりおりのいえ」が様々な地元の企業や、行政、そして地域の方々に支えられながら、活動が広がっていることを実感する時間となりました。

ご参加いただいた皆さん、地元の企業の方々、京都市長、登壇者の皆さんと共に。

現場から学ぶ、支援の場づくり〜中央青少年活動センター 見学

イベント終了後、希望者向けのオプション企画を実施しました。京都市ユースサービス協会の運営する「中央青少年活動センター」を訪問し、若者がふらっと来てゆっくり過ごすことのできる場づくりの工夫を、実際に見学しながら伺いました。

ソファーや畳などリラックスして過ごせる工夫や、その他ダンススタジオ等を見学しました。

見学後は、研究者・実践者を交え、お菓子やお茶を楽しみながら和やかな雰囲気で輪になって対話の時間を持ちました。
京都市ユースサービス協会も共同するケアラーの社会的孤立・孤独を予防するための 仕組み作りを考えるプロジェクト「CAREFIL(ケアフィル)」で、研究者の斉藤真緒先生から、若者を取り巻く環境の背景についてお話を伺いました。参加者からは質問や感想が次々と共有され、支援の現場が抱える葛藤と、それを乗り越えるための新たな「場づくり」の可能性について、深い対話が交わされました。

参加していただいた方からの声
「元気いっぱいあたたかい空気の中でのイベントで、最初から最後まで心地の良い時間を過ごすことができました。」
「居場所があるって大切だと思いました。」
「自分の所属しているところで、共有したり、自分でも周りに広げていきたいです。」

ご参加してくださったみなさん、ありがとうございました。

横にいること、その温かさが織りなす「休める社会」

今回の京都でのイベントでは、「休むこと」の重要性を深く考える場になりました。関西出身の私としては、京都でこのような大切なテーマを共有できたことが、とても嬉しいです。

現場で試行錯誤しながら若者たちに向き合う方々の「生の声」とともに、若者の「休むこと」を守る支援は、私たち自身の日常における「共有」や「参加」から始まるという、大切な気づきを得ることができました。

オプション企画での見学後、参加してくださった皆さんとの対話の場にて筆者(右から2番目)

なかでも、竹田さんの「若者たちが葛藤しているときの、目の奥のエネルギーが好き」という言葉が心に残っています。
「帰りたくない」「帰れない」「帰る場所がない」—そんな声を抱えた若者たちは、日々さまざまな不条理の中で葛藤しています。そんなふうに気を張っている若者たちに、ふと肩の力を抜いて休める場所をつくりたい・守りたい。そんな思いから、竹田さんは、日々彼らを支え、共に前進しているのだそうです。お話しを聞いて、誰かの悩みを解決することは難しいけれど、誰かの手を取って、横にいることが何よりも大切なんだと感じました。
今回この対話で生まれたじんわり温かい気づきを、私も大切に持ち帰ります。

また皆さんと直接お会いできる日を楽しみにしています!

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