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【イベントレポート】“伝える”と“伝わる”は違う?年次報告書の舞台裏

date2025.8.27

こんにちは。学生インターンの大木です。
いつもかものはしプロジェクトを応援いただきありがとうございます。
今回は7月24日にオンラインで開催した「ボランティアデイ」のイベントレポートをお届けします。テーマは「年次報告書」。毎年6月に、皆さまのお手元にお届けしている年次報告書。それがどのように作成されているか気になったことはありませんか?

本イベントでは、15年以上にわたってかものはしのウェブサイト及び年次報告書のデザインを手がけてくださっている生駒さん(sai company/デザイナー)をゲストに迎え、年次報告書作成の舞台裏を編集チームと共に深掘りしました。

年次報告書は、報告、日記、あなたへの手紙

前半は、編集チームの金井から今年の年次報告書が大事にしていることについてお伝えしました。(こちらの活動ブログでも紹介しているので、よかったらご覧ください)

今年の年次報告書は、「地に足をつけて活動が進んでいること」、「活動をしている中での自分たちの気づき」そして「かものはし全体で大事にしていること」の三つを中心に作成したそうです。
金井は、かものはしの年次報告書にどんな役割や機能があるんだろうと考え、年次報告書を「報告であって、日記であって、あなた(皆さん)への手紙」と表現していました。

金井「こういった「手紙」のような報告書だからこそ、書いて終わりではなくて、まずはちゃんと手に取ってもらって読んでもらうことが大事だな、と改めて思いました。童謡のように、クロヤギさんが読まずに食べた、みたいなことがあってはもったいないなと思うので、ちゃんと皆さまに手紙が届くといいなと思って、いろんな工夫をしてきました。

書いて終わりではなく、手にとって読んでいただくために

また、年次報告書を読んでいただくための工夫を、編集チームの鳥居からお伝えしました。
例えば、プライバシーの関係上、写真では伝えられない妊産婦支援の居場所「ふたやすみ」の現場の空気をどうにか伝えたいと、現場の空気をイラストで表現することをイラストレーターさんの力を借りながら挑戦したり。

他にも、アフターケア事業の専門用語をわかりやすく噛み砕いて説明すること、内容が一目で分かる目次とトピックスのページを作成するなど、初めて読んだひとにも伝わる年次報告書を目指したそうです。

鳥居「一目でわかるって、簡単そうに見えて、すごく難しいんですよね。初めての人でも分かるためにはどうすればいいのか、生駒さんと一緒にずっと悩みながら作ってきました。
今年はじめて目次・トピックスのページをつくったんですが、最初は文字だらけで“全然伝わらない…”という仕上がりに。そんなとき、生駒さんが『もっとシンプルに』『これは次のページをめくりたくなるか』と声をかけてくれて。“伝える”って、足すことじゃなくて“削る”ことでもあるんだな、と実感した瞬間でした。

“伝える”と“伝わる”って、似てるようで全然違う

後半は、15年以上にわたってかものはしのウェブサイト及び年次報告書のデザインを手がけてくださっている生駒さん(sai company/デザイナー)からは制作の伴走者の視点でお話をいただきました。

(2010年から担当してくださって15年目。バックナンバーはこちらからご覧いただけます。)

Q. デザイナーとしてどんなことを大切にしていますか?
生駒「“伝える”と“伝わる”って、似てるようで全然違うんです。かものはしのみなさんは、毎年“伝えたい”熱意がすごい。だからこそ、それを“伝わる”かたちにして、サポーターの皆さんと団体の橋渡しをしていくのが、僕の役割だと思ってます。

Q. かものはしと関わって15年、変わったことはありますか?
生駒「最初の頃は、“業務として年次報告書を作らなきゃ”というマインドが強くて、“載せなきゃいけない情報を並べる”みたいな感じが多かったんです。でも、最近は“サポーターさんに何を伝えたいのか”っていう話が最初からかものはし側で出てきていて、それがすごく変化だなと思ってます。やっぱり、財務の数字だけじゃなくて、“どういう思いでこの活動をやってきたのか”をちゃんと伝えないと、届かないなって思うんですよね。

Q. 読み手に届く報告書にするために、大事にしていることは?
生駒「読んでもらって終わりじゃなくて、“どう読んだか”がすごく大事だと思ってます。
アンケートの数字だけじゃわからないので、こうして直接声を聞ける場はありがたいです。直接こう意見をお伺いしたりとか、あ、こういう方たちが読んでくださってるんだなとか。お顔が見れるのはなんかすごく嬉しいです。届けて終わりじゃなくて、その先を知りたい。僕自身も、去年よりも“今年の方が伝わったな”って思えるものを作りたいって、毎年思ってます。

当日参加していたかものはしプロジェクトの理事長 青木からも、これまでの感謝のメッセージが寄せられました。

青木「生駒さんは、中の人でも外の人でもない立ち位置で、ちゃんと“聞く”と“伝える”をやってくれてるんですよね。優しいだけじゃなくて、“お互いプロとしてやっていこうぜ”っていう空気がある。その緊張感があるからこそ、15年という時間をかけて、今もアップデートし続けてるんだと思います。いつも本当にありがとうございます。」

イベントに参加してくださった皆さんの声

イベントでは、前半・後半それぞれブレイクアウトルームに分かれ、皆さんからの声を直接聞かせていただきました。

年次報告書はなんとか完成をさせるのではなくその先まで渡すこと。作り手の思いも伝えていくことが大事だと思いました。

随所に読み手を意識した優しさが溢れててすごいなと思いました。欲を言えば、かものはしスタッフの想いに加えて、支援を受けている方の言葉であったり、現場がどんな様子なのかもっと知りたいなという気持ちもあります。(あの、妊産婦事業が実際の現場の様子を表現しようとしたイラストだと知って、そういう意味でとても良いな!と思いました)

シンプルに凝縮された報告書は、個人の広報活動にもとても有効だと感じました。この年次報告書を架け橋に「なんとかしたい」を周囲へ繋げていきたいと思います。

皆さんからいただいた声を来年に生かしていきたいと思います。

最後に:学生インターン大木より

今回のイベントに参加し、年次報告書の本当の意義を理解することができました。
それは、ただ単に1年の活動を報告するだけのものではなく、読み手を意識し、分かりやすく、そして心に届く形にしてこそ、初めて意味を持つものだということを改めて実感しました。
なかでも「伝えると伝わるは違う」という言葉が印象に残っています。これから自分が文章を書くときにも、ただ書くだけではなく、読み手を意識した伝わる文章を書くことを大切にしていきたいと思いました。この記事を読んでくださる皆さんにも、かものはしの想いが少しでも伝われば嬉しいです。

改めて本イベントに参加してくださった皆さんありがとうございました。今後ともかものはしをよろしくお願いいたします。

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