子どもが売られない世界をつくる | 認定NPO法人かものはしプロジェクト

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社会には変わる力がある~Business Insider Japan主催のカンファレンスでグランプリを受賞しました!~

かものはしプロジェクト共同創業者の本木です。

先日、Business Insider Japan主催の「BEYOND MILLENNIALS2020(ビヨンド・ミレニアルズ2020)」に登壇しグランプリを頂くことができました。

グランプリを頂いた嬉しさ以上に、プレゼンテーションの中でお話しした言葉が、聴いてくださった方に響いたことに喜びを感じました。

その言葉は、日本のサポーター、スタッフやカンボジアの人、インドの人と共に歩み続けたことによって、紡がれた言葉だと感じています。

だから、その喜びを皆さんとぜひ共有したいと思いました。

 

社会には変わる力がある

僕の話の中でもっとも伝えたかったこと。

それは、深刻な問題であっても、私たち社会はそれを乗り越え、皆にとって豊かでよい社会をつくっていくことができるんだ、ということです。

そういう力が私たち一人ひとりにあって、それが大河の一滴となって、大きな流れをつくることができる、僕はそう信じていますし、カンボジアでそれを目撃したと思っています。

普段原稿を用意して話すことはしないのですが、(たぶん)人生初めてのプレゼンのコンテストだったので、原稿を用意しました。その原稿を共有しますね。

「本木と申します。私は20歳だった大学生の時に仲間と創業しました。以来18年間 子どもが売られない社会をつくるためにカンボジア・インドで活動してきました。

子どもが売春宿に騙されて売られているという問題に衝撃を受けて、現実を知りたいと思い、カンボジアの売春宿に顧客のふりをして潜入したことがあります。

そこでは12歳、8歳の子どもが50ドル、20ドルという価格で売られていました。貧困ゆえに売られている子どもたち。国際的にも有名な売春宿で、世界から子どもを買いたい男たちがここに集まっていたのです。

バックパッカーが興味半分で買うこともあった。それぐらい簡単なことだったのです。処女を買うなら1000ドルです。当時は警察もわいろをもらって見逃している状態。誰もがその状況に絶望していました。


※2011年にカンボジアを訪れた際の様子

今日お伝えしたいのは、いかにこの問題がひどいか、ということではありません。

むしろ、その10年後の2012年には売春宿に子どもが売られない社会にカンボジアがなったということです。

政府が法律をつくり、警察が加害者を逮捕しています。
経済の成長も続き貧困が減ってきています。

いま皆さんがカンボジアにいって子どもを買おうとしても子どもを見つけることは難しいですし、逮捕されるでしょう。

子どもが売られなくなった。このことはものすごいことだと思っています。

なぜか。社会にはその力があるということです。

子どもが売られない社会をつくりたいと願ったカンボジアの市民、政府官僚、国際的なNGO、国際社会。
そうした人がよってたかって努力をした。協力をした。誰か一人の力によってではなく、多くの人の協力によって。

その一助に我々かものはしもなりました。そして、子どもが売春宿で売られなくなったのです。

※2018年、カンボジア事業を自立した後に訪れたときの様子

直接的に何かしていなくても間接的に皆さんのおかげで、カンボジアの子どもたちが守られたと私は考えています。

直接的に寄付をしてくださった方。
若くて未熟だった私たちに仕事のやり方を教えてくださった方。
人を紹介して下さったり、この問題について他の人に話してくれたり。

遠い国の子どもたちのために何かをしたいと思って、それを応援してくれた。
ありがとうございました。

私たちはインドでもこの問題に取り組んでいます。
そして、今年から日本での事業展開を予定しています。

21世紀になっても、この日本でまだ子どもに対して暴力がふるわれている現状があります。そして、かつてないほど、多くの人がそれに関心を寄せ、どうにかしたいと願い、動いています。

なんとか子どもたちが暴力を振るわれることない社会を創りたいと考えています。
そこに私たちも一助になりたいと考えています。」

 

多くの人の積み重ねで社会はよい場に成長していく

いかがでしたでしょうか。

実際には緊張して原稿の7割程度しか話せませんでした。

なお、このプレゼンテーションだと、あたかも、僕やかものはしがすごい、というように聞こえてしまうのではないかと思ったりもしました。

そうではなく、多くの人の積み重ねでここまできている。そうした話をいれたかった。

社会のはじっこから聴こえてくる苦しみや怒りの声に耳を傾けるのはとても大変なことです。

でも、そこに耳を傾け、どうしたらよいのか一緒に考えて行動を重ねていくことで、人と人のつながりができる。

そして、社会はみんなにとってよい場に成長していく。

そんな想いでお話ししました。

 

伝えきれなかったこと

プレゼンテーションで与えられた時間は3分。内容はぎりぎりまで悩み、今一番伝えたいことに、思い切って絞り込みました。

伝えきれなかったなあと思うことを二つだけ。

実のところ、カンボジアでは僕自身は何も役に立てなかったなという気持ちがあります。

カンボジアの官僚や大臣、他のNGOの人々、国際社会の人たちが着実に、そしてこの問題と闘っていた姿が印象に強く残っています。

一方で、自分の小ささを常に感じていたことを覚えています。

また、当日はインドのことについてはほぼ話せませんでした。

そこでも勇気のあるサバイバーや、現場で体を張っているソーシャルワーカー、多くの人共に、インドの人身売買をなくすために活動しています。

3分間では到底伝えきれない現場のどろどろやもやもや、難しさの中でやっている人々がいます。

そしてその中で、自分自身のあり方や行動、リーダーシップと向き合い、社会を変えるのではなく、まずは自分が変わる努力をしている人たちです。

そして、ここ数年、サバイバーリーダーを中心として、ムーブメントが起きてきていて、少しずつですが社会の変化を感じています。

そうした姿をみて、自分が生まれ育ったこの日本、そして世界において、暴力がふるわれることなく、みなが豊かな時間を過ごせるような社会をつくっていきたいなあ、そのために自分自身も成長していきたいなあと改めて感じています。

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本木 恵介Keisuke Motoki

創業者

東京大学3年生のときに現共同代表の村田と青木と出会い、2002年にかものはしプロジェクトを設立。2006年からカンボジア事業の立ち上げに従事。2012年からはインド事業に軸足を置き、インドでの「子どもが売られる問題」をなくすために活動を行っている。

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