子どもが売られない世界をつくる | 認定NPO法人かものはしプロジェクト

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インド

被害者に仕事を。 新しいプロジェクトをインドの若手起業家とともにスタート。

今年、インドの若手起業家とともに新しいプロジェクトを立ち上げた。
カンボジアのコミュニティファクトリー事業で得た経験を活かして、
人身取引の被害者に仕事を提供するプロジェクトだ。
DF1.JPG※若手起業家のラディカさんと、共同代表の本木。
人身取引の被害にあった女性たちの家庭は貧しいことが多い。
女性たちにとって、救出されたあと、収入を得られるかどうかは
本当に切実な問題だ。
村に戻ったとしても、仕事がなく生活するのが難しい場合が多いため、
仕方がなく自ら売春宿に戻ってしまう女性もいる。
本当は戻りたくないが、そうせざるをえないのだ。
だから女性たちに何かしらの技術を身につけてもらい、
仕事を得てもらうことはとても大事なことだ。

だが、それは簡単なことではない。
多くを学ぶことができる大切な青春時代に、
長期間にわたり性的搾取をされ、心も身体も傷つけられた被害者たちに
モチベーションをもって仕事をしてもらうことは難しい。
また作った商品をどう販売し、収入に結びつけるのか
という「営業・マーケティングの課題」、よい品質のものを
安定的に大量に作れるかという「生産の課題」もある。
こうした課題は、
カンボジアのコミュニティファクトリーで
まさに取り組んできた課題でもある。
インドでもその経験を活かしたいと考えている。
DF2.JPG※ラディカとカンボジアから出張でやってきた共同代表の青木。真剣に議論中。
第一弾のプロジェクトとして、
保護施設に滞在している被害者の女性たちにビーズ作りの仕事
を提供している。
DF3.JPG※保護施設の一角を借りて、仕事場にした!7人の女性たちとの小さなスタート。
プライバシー保護のため、女性たちのかっこいい写真を紹介できないのが残念。

【パートナー団体は"ドリティー"】

ラディカさんとゴパルさんが2012年に立ち上げた団体だ。
ゴパルさんはニューヨーク大学に留学し経済学博士を取得し、
その後マイクロファイナンスの立ち上げに参画。
ラディカさんはコンサルティング会社出身。
幼いときにスラム街の子どもたちを知り、
このような状況があってはならないと想いを持った。
マイクロファイナンスのような仕組みを使ってもサポートできない
"最貧困層"の人たちを助けていきたい、
そのために彼らに仕事を提供していきたいと考えている。
DTの二人.jpg※(左)ゴパルさんと(右)ラディカさん。

スクリーンショット 2013-10-15 14.07.24.pngライター紹介:本木 恵介
かものはし共同代表の一人。東京大学在学中に、かものはしプロジェクトを村田、青木と共に設立。2013年6月より本格的にインドのムンバイに移住し、駐在中。

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