子どもが売られない世界をつくる | 認定NPO法人かものはしプロジェクト

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ある少女との出会い

ある少女との出会い.bmp

こんにちは、村田です。

早いもので、今年ももう後少しですね!
なんだかあっという間でした。

今日は、今年、自分にとってとても大きかった出来事である、
とあるカンボジア人少女と出会った話をしたいと思います。

私は9月に、インドのニューデリーで開かれた、
Vital Voices of Asia: Women's Leadership and Training Summit
というサミットに出席してきました。
http://www.vitalvoices.org/what-we-do/regions/asia/asia-summit

これは、アメリカ政府が資金を提供し、
Vital Voices of Asia という団体が実施したものです。

アジア各国の、「政治」、「ビジネス」、「人権」の分野で活躍する女性達を集め、
能力を高めるための研修をするというものです。

私はこの会議に、日本の代表として参加してきました。
日本からは、私と、もうお一人日本の大きなNGOで働いていらっしゃる、
若手の職員の方でした。

光栄なことに、人権の分野の分科会でパネリストを務める機会がありました。
その日の話をしたいと思います。

*写真は、人権の分科会のパネルの中の、質疑応答時の写真です。

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皆が英語をネイティブ並に話す中で、
たどたどしい英語でしたが、かものはしの活動紹介をしてきました。

「私は20歳の時に団体を立ち上げ、児童買春をなくすために活動をしてきました」

と伝えると、「ワオ!すごい、素晴らしい!」という声が次々に上がり、
活動紹介をしはじめると、「最高!」という声が聞こえてきました。

皆非常に好意的に受け入れてくれて、
カンボジアの児童買春の酷さに何とかしたいと感じ、
活動を励ましてくれました。

その後の質疑応答の時間は活発で、
質問も意見も途切れることなく出てきました。

その時、カンボジアの代表の手が挙がり、
「私自身の経験をシェアしたい」
と話始めました。

彼女は、現在19歳。
カンボジアの農村で生まれ、
7歳の時に、親に売られました。

7歳の時に農村を出てから、
もうずっと親には会っていません。

売春宿に入れられ、鍵のかかった部屋に入れられ、
毎日何人もの客を取らされました。

何度も何度も、この地獄から抜け出したいと、
鍵が開いていて、見張りが居ない時を見計らって、
逃げ出しましたが、その度に見張りが追いかけてきて、
彼女を連れ戻し、殴るのでした。

3年が経ち、彼女は10歳になっていました。

ある日、鍵が開いていて、見張りがいない時を見計らって、
売春宿を抜け出しました。

「今日は、見張りが追いかけてこない・・・!」

出来るだけ遠くまで逃げて、道端で困っていると、
親切な人がNGOに連れて行ってくれました。
そのNGOは、児童買春の被害者を保護している大きな施設で、
これまで何百人もの被害にあった子ども達を支援しているところでした。

その後、そのNGOでケアを受け、
彼女はアメリカに語学の留学に行くまでに成長しました。

彼女が、みんなに語り始めました。

「みんなは、被害者って、なんだと思う?
被害者ってなんなんだろう?

私は言いたい。

「被害者は、あなた達と同じ。
あなた達と同じで、夢がある。
幸せになりたいと思ってる。
勉強したいし、将来に希望を持ちたいし、家族を持ちたいと思っている。」

その時、となりに居たカンボジア人の友人が立ち上がり、
彼女のサポートをしようとマイクを取ったのですが、
泣き出してしまい、うまく声になっていませんでした。

「私は被害者保護の団体で働いていて、何人もの被害者を見てきました。
彼女みたいな被害者を、もうこれ以上出さないで・・・」
それを聞いた、会場に居た皆が泣いていました。
本当に悲しかったです。

被害にあった女の子が、自分の経験を話すというのは、
とても勇気のいることだと思います。

彼女は、これまでも多くの人の前で、
彼女自身の話をしてきたそうです。
自分の人生の中で一番苦しい経験を話すというのは、
とても労力と勇気のいることですが、
それをしている彼女の言葉に、
涙が止まりません。

彼女は今、被害にあった子ども達のケアをする担当スタッフとして、
被害者保護施設で働いています。
同じ境遇にあった子達をケアする側として活躍しています。

被害者保護施設で働いている女性達と話をしていると、
カンボジアの状況が良くなってきているとはいえ、
まだ闘いは終わっていないと感じます。

一人でも多くの人の悲劇をなくすために、
一人でも多くの人の未来を守るために、
行動しないといけないと、心の底からふつふつと沸いてくるものがありました。

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皆が英語をネイティブ並に話す中で、
たどたどしい英語でしたが、かものはしの活動紹介をしてきました。

「私は20歳の時に団体を立ち上げ、児童買春をなくすために活動をしてきました」

と伝えると、「ワオ!すごい、素晴らしい!」という声が次々に上がり、
活動紹介をしはじめると、「最高!」という声が聞こえてきました。

皆非常に好意的に受け入れてくれて、
カンボジアの児童買春の酷さに何とかしたいと感じ、
活動を励ましてくれました。

その後の質疑応答の時間は活発で、
質問も意見も途切れることなく出てきました。

その時、カンボジアの代表の手が挙がり、
「私自身の経験をシェアしたい」
と話始めました。

彼女は、現在19歳。
カンボジアの農村で生まれ、
7歳の時に、親に売られました。

7歳の時に農村を出てから、
もうずっと親には会っていません。

売春宿に入れられ、鍵のかかった部屋に入れられ、
毎日何人もの客を取らされました。

何度も何度も、この地獄から抜け出したいと、
鍵が開いていて、見張りが居ない時を見計らって、
逃げ出しましたが、その度に見張りが追いかけてきて、
彼女を連れ戻し、殴るのでした。

3年が経ち、彼女は10歳になっていました。

ある日、鍵が開いていて、見張りがいない時を見計らって、
売春宿を抜け出しました。

「今日は、見張りが追いかけてこない・・・!」

出来るだけ遠くまで逃げて、道端で困っていると、
親切な人がNGOに連れて行ってくれました。
そのNGOは、児童買春の被害者を保護している大きな施設で、
これまで何百人もの被害にあった子ども達を支援しているところでした。

その後、そのNGOでケアを受け、
彼女はアメリカに語学の留学に行くまでに成長しました。

彼女が、みんなに語り始めました。

「みんなは、被害者って、なんだと思う?
被害者ってなんなんだろう?

私は言いたい。

「被害者は、あなた達と同じ。
あなた達と同じで、夢がある。
幸せになりたいと思ってる。
勉強したいし、将来に希望を持ちたいし、家族を持ちたいと思っている。」

その時、となりに居たカンボジア人の友人が立ち上がり、
彼女のサポートをしようとマイクを取ったのですが、
泣き出してしまい、うまく声になっていませんでした。

「私は被害者保護の団体で働いていて、何人もの被害者を見てきました。
彼女みたいな被害者を、もうこれ以上出さないで・・・」
それを聞いた、会場に居た皆が泣いていました。
本当に悲しかったです。

被害にあった女の子が、自分の経験を話すというのは、
とても勇気のいることだと思います。

彼女は、これまでも多くの人の前で、
彼女自身の話をしてきたそうです。
自分の人生の中で一番苦しい経験を話すというのは、
とても労力と勇気のいることですが、
それをしている彼女の言葉に、
涙が止まりません。

彼女は今、被害にあった子ども達のケアをする担当スタッフとして、
被害者保護施設で働いています。
同じ境遇にあった子達をケアする側として活躍しています。

被害者保護施設で働いている女性達と話をしていると、
カンボジアの状況が良くなってきているとはいえ、
まだ闘いは終わっていないと感じます。

一人でも多くの人の悲劇をなくすために、
一人でも多くの人の未来を守るために、
行動しないといけないと、心の底からふつふつと沸いてくるものがありました。