子どもが売られない世界を作るため、寄付・募金・ボランティアの協力によりカンボジア・インドをメインに活動する国際NGO

2012年08月09日

救出された少女の門出を見送る(前編)

今日はロンドン五輪でサッカー日本代表が準決勝に臨む。
こちらインドでは21時半~ということでベストなタイミングだ。

ということで楽しみにしていたんだけど、急遽見られないことになってしまった。なぜなら、売春宿から救出された女の子が長期シェルターに移るのを見送ることになったから。

ニューデリー駅(日本で言うと東京駅)から夜行列車とバスで2日間かけて、プネという地域のレスキューファンデーションが運営しているシェルターに向かう。サッカーの応援はみんなに任せよう。

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※彼女の素晴らしい笑顔を本当はみなさんと共有したいのですが、
プライバシーを保護するため、顔は出していません。

彼女はカルナタカ出身だ。12-3歳ぐらいのときに結婚をした。(インドの田舎では何歳なのかわからないことがほとんど。だから救出されたあと、骨の診断をしてだいたいの年齢を推測する)

だが、結婚後の生活は、幸せとはほど遠いものだった。
夫は、ほとんど働かず、毎日酒をのみ、暴力をふるった。
そんな生活が本当にいやでいやで、どこかに逃げ出したいと思っていたとき、年配の女性が声をかけてくれた。

『そんな男と一緒に暮らすのはやめなさい。
          よい仕事を紹介してあげるから』

このつらい気持ちを初めて理解してくれた。彼女を信じよう。
新しい生活を始めよう――。
明るい未来を夢見て、彼女についていった。

ところが、連れていかれた場所は、信じられないことにデリーの売春宿だった。無理やり体を売らされる、想像を絶するつらい日々が始まった。

僕はこれまでに、似たような話をたくさん聞いた。何回も聞いたし、何回も読んだ。こうして被害にあう女の子があとをたたない。哀しい。
この広いインド。10億人を超す人口。
幸せに暮らす子どもがいる一方、人身売買によって売られてしまう子どもは多い。

彼女は2012年5月に、売春宿にレスキューファンデーションと警察が救出に入り助けられた。売春宿という闇の中から救出された彼女。
もしかしたら、売春宿に連れていかれるずっと前から闇の中で生きていたのかもしれない。

家族のもとに戻ることも考えたけれど、実のお母さんはなくなっており、義母との関係はよくない。そこで、彼女はレスキューファンデーションの長期シェルターに入ることを決めた。カウンセリングをうけ、トレーニングをうけ、社会に戻る準備を整えるために。

いわば今日は新たな門出の日。夫から逃げ出し、女性を信じて旅立った前回は騙された。闇から抜け出せると思ったけど、より深い闇に放り込まれた。

そんな過去をもつ彼女はもしかしたら、「今回も騙されるかも」と思っているかもしれない。だからこそ、彼女に「大丈夫だよ」と伝えてあげたいし、道中、食べるものを差し入れようと思う。

ひげ面のおっさん化している僕が、こうした優しい言葉をかけると逆に怪しいかもしれないけれど。笑
みんなも応援してあげてください!

カテゴリー: 現地調査

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