村での土地探しと、村の主体性
2006年12月、プロジェクト開始。
この一ヶ月は、準備であった。
大きなトピックとして、プロジェクトを実施するための土地を探していた。
土地探し、意外に困難。なぜかといえば村人が土地の値段を吊り上げて
きたからである。
今日はこのことについて記す。

(村の長老)
▼ プロジェクトのおさらい
シェムリアップ州のオクロンという貧困地区の中でも
さらに貧困レベルが高い村にいぐさマット工房を作る。
人口のわりに田んぼがとても少ないこの地域。稲作だけでは十分な収入を
得ることができない。貧困が理由で人身売買や労働搾取の危険を犯して
出稼ぎにでる子を一人でも減らす。
50人の貧困家庭の子どもとその家族にスキルトレーニングを行う。
6ヵ月後にはこの50人規模の工房がビジネスとして利益を上げ持続可能な自己収益性のある企業となることを目指している。
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▼ 土地を探したが、やけに高い値段の土地。
協力的ではない村人の態度
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まずはトレーニングするために、
施設を作らなければならない。
そこがトレーニング施設であり工場にもなる。
そして、将来は村の重要な拠点となる。
そのために土地を探し購入する(もしくは借りる)。
50人規模の工場なので、40m×40mぐらいだ。
ところが村人の提示価格が高い。
当初予算15万円のところが、35万円程度。明らかに高い。
どうやら日本のNGOが土地を探していると、
村で噂になったらしい。そして、さらには、
このあたりで空港が建設されるらしい、という根拠なしの
噂も広まっている。村ぐるみでそう思い込んでいるのだ。

(村の職業訓練センター)
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▼ 開発援助の現場では、善意で援助する/喜んでその援助を受け入れる、
という美しい物語は成り立たない。
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この問題、みなさんから見て違和感がないだろうか?
私は、「なぜこちらが支援しているのに、あちらは協力的ではないのか」
と感じた。
そういう村人の態度にも疑問を感じるし、
逆にそういうやり方をするかものはし(+ローカルパートナーのWP)の
やり方にも疑問を感じた。
そして、この問題を考えていくことで、様々なことがわかってきた。
じつは、開発援助の現場では、
善意で援助する/喜んでその援助を受け入れる、という美しい関係性は
成り立たない。
日本人が、慈善の気持ちを胸に膨らませて、
「村の人のために何かしてあげよう~」とやってくる。
ときには美しい物語を期待して。
しかし、誤解を恐れずに言えば、村人には村人の生活戦略があり、
外部から来た金持ちから、いかに金を抜くのか、ということを
まず考えるのだ。
だから土地が高いのだ。
僕がインタビューした元村長は
「村人が自分の利益を追求するようになって、
村のために協力してくれないことが一番大変だった」
と言っていた。これは別にカンボジアの村が特殊なわけではない。
日本でもよくあることだ。
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▼ 村人たちが村をどうしていきたいのか、という意欲と計画をもつことが
大切。そうすることで、自然と協力を引き出すことができる
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この問題に関して、マネジメントを担当している大窪玲子は以下のように
言っている。
村によって協力にはだいぶ差があります。
その差は何で生まれるかというと、
村長などキーパーソンがNGOの活動に対して、
自分たちのコミュニティを良くすることについてどのような態度を、しっかりした考えを
もっているのか、ということです。
重要なのは、村人たちが、大きな資源(金)をもつNGOをどう使うのか、
賢く付き合うことができるのかどうかである。
大きなパワーが入ってくることで
村にとってプラスにもなるし、マイナスにもなる。
そのパワーをうまくコントロールできるのか、ということだ。
そのためには、近視眼的な決定をしてはまずい。
そもそも、村を発展させたいのか、発展させるためには何が必要なのか、
自分たちなりに考えて、『当事者意識』をもって考え行動する必要がある。
私たち支援側からすれば、
そういった意識を醸成させるようなアプローチが必要ということである。

(村の若手リーダー)
かものはしがその後、どうしたかといえば、
村のキーパーソンを集めて、一緒に村の事情について考え、
村をどうしていくか話し合った。
その中で、なぜ今コミュニティファクトリーが必要なのかということを
考えてもらったのだ。
その結果として、「村のために貢献したいから、トレーニングのための
家を無料で貸し出します」という人が現れた。
07年01月15日











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