【2010年春】第23回スタディーツアー報告
チョムリアップスーオ!(こんにちは)
はじめまして。インターンの鳥居真樹です。
3月8~16日7泊9日間、第23回かものはしスタディーツアーに
鳥居&家野(IT事業部)がグループリーダーとして、
学生さん・社会人計12人の参加者と一緒にカンボジアへ行ってきました。
第23回メンバーは、親子参加の方や社会人や学生のバランスも良く、
まるで14人の大家族のような和やかな雰囲気でした。

<アンコールワットを14人占め♪最高のファミリーです!>
真冬の日本からやって来た私たちを待っていたのは、
1年のうちで最も暑いといわれる乾期のカンボジア。熱烈な歓迎を受けました。
今回は、カンボジアの誇る首都プノンペン
豊かな田園風景が広がるコンポントム
アンコールワットのある観光都市シェムリアップ
と、カンボジアを様々な側面から学べる3都市を巡りました。
カンボジアの抱える社会問題解決に取り組む現地NGOや孤児院への訪問や、
かものはし運営の現地工房での活動、そして白熱のワークショップ。
最後にはアンコールワットなどの観光と、密度の濃い9日間でした。
そんな第23回のスタディーツアーの内容をご紹介します。
●UNICEF訪問●
今回はNGOだけでなく、国際機関UNICEF Cambodiaの現地事務所にも訪問しました。
かものはしとUNICEFが共同で支援しているカンボジア政府の警察訓練プロジェクトLEASETC
(人身売買、児童買春の加害者を取り締まるためのプロジェクト、主に警察訓練を行っている)について、アナさんからお話を聞きました。
その結果として大きく検挙率が伸びたことの嬉しさや
一方でアンダーグラウンド化してしまう児童買春が検挙しきれないことへの悔しさなど、
実際の現場の話や、現地職員としてのリアルな気持ちもお話くださいました。

<UNICECF Cambodiaにて、担当のアナさん(後列左から3番目)と記念撮影。>
アナさんは8年間フィリピンのNGOで働いたのち、国連で働くようになった方。
「NGOで働いていたころと違い、子どもと直接関わる機会はほとんどありません。
しかし、私は子どもに対する情熱を持ってこの活動をしています。
なぜなら、UNICEFの活動は彼らにとって大きなインパクトを与えられるからです。
このインパクトの大きさが、私達の役割なのです。」
NGOと国連機関が異なる役割を持っているからこそ、
共に問題解決に取り組んでいくことが大事だと教えてくれました。
子どもの安全と幸せのために働くアナさんの瞳は、きらきらと輝いていました。
「Follow your heart!(やりたいことをやろう)」アナさんのストレートな言葉が心に響きました。
●トンレサップ湖●
ここは、東南アジア最大の淡水湖で、カンボジアの大事な食糧源です。
しかし近年、観光業の影響による水質汚染などの問題が深刻化し、
それにより職を失った人々が水上で非常に貧しい生活を送っている湖でもあります。
湖では働いている子どもたちがたくさんいます。
「こんな風に働く子どもがいることを普通に受け入れてしまっていいのかな?」
観光化により発展するカンボジアに対して考えるきっかけとなった場所でした。
ここでの忘れられないエピソードを紹介します。
船で湖を進んでいると、途中いきなり小型ボートが横に乗り付け
小さい女の子がジュースを抱えて乗り込んできました。
「1ドル!1ドル!コーラ!」彼女は必死にジュースを売り、
そして再び兄のボートにさっと戻り、別の船へ行ってしまいました。

<蛇を首に巻いて写真を撮ったら1ドル! 母親の船で働く子ども>
その後、急に私達の船のエンジンが止まってしまいました。
ぽつん…と湖に浮かぶ船。
そこへ先ほどの兄妹のボートがやってきて、
なにやら船乗りの男の子たちと話していました。
そして次の瞬間、船が動きました。
なんと、彼らの小さなボートで私達の船を一生懸命引っ張ってくれていたのです!
少しするとエンジンが回復し、何も言わずに彼らは去って行きました。
「オークン!(ありがとう)」彼らの優しさに胸を打たれた出来ごとでした。
こんな風に当り前のように助け合えるカンボジアの人々の温かさが身に沁みました。
急激な発展が進められているカンボジア。
その中で、この人と人の“つながり”だけは変わらないでほしいと思いました。
●かものはしのコミュニティファクトリー訪問●
かものはしのスタツアで忘れてはいけないのが、このコミュニティーファクトリー訪問です!
クチャの農村で素敵な笑顔でワーカーさんが迎えてくれました。

<イグサの染色は温度、時間が細かく決まっています。ワーカーさんも真剣!>
コミュニティーファクトリーを見学した後、
チームリーダーとして活躍するヴァンケンさんの自宅を訪問しました。
病気のお母さん、いとこの男の子2人と一緒に住んでいます。
彼女のコミュニティーファクトリーでの収入が、4人の生活を支えています。
温かい笑顔の家族の生活のために働く彼女は、強い真っ直ぐな瞳をした女性でした。
カンボジアの農村の生活が少し垣間見えた訪問でした。
そしてコミュニティーファクトリー訪問の目玉、
参加者がツアー中にみんなで準備を進め、企画・運営を行う農村プロジェクトです!
今回はうちわづくりとラジオ体操をしました。
まずはうちわ作り!4月はカンボジアが最も暑い季節!
暑さ対策として日本の伝統的なうちわを一緒に作りました。
お互いの似顔絵を描きあい、最後に識字教室で勉強したカンボジア語で名前を書いてもらいました。

<みんなで作ったうちわ完成「オッ クダーウ!(暑くない!)」>
そのあとは、みんなでラジオ体操をしました。
ワーカーさんは同じ姿勢で働くことによる肩こりに悩まされているとのこと。
初めは恥ずかしがっていたワーカーさんもだんだん上手になって、
最後には、みんなで大笑いしながら、一致団結ラジオ体操!

<音楽にのって簡単に楽しく運動しよう♪>
素敵な笑顔がたくさん生まれた農村プロジェクトでした。

<最後にみんなで「モイ・ピー・バイ!(1・2・3)」♪>
●ワークショップ●
かものはしのスタツア、最大の魅力はこのワークショップです。
何度も行われるワークショップには現地の共同代表の青木・本木や駐在員の樋口も参加します。
社会企業家の生の声を聞き、語り合うことで、自分の考えがより深まります。
自分が見たこと、聞いたこと、感じたこと、
自分自身の考えとひとつひとつ向き合います。
「知る」から「考える」へ繋げることが、このスタディーツアーの一番大切なところです。
「発展する…変わっていくのは本当にいいこと?」
「なんでこんな遠く離れた国を支援するの?」
「カンボジア人は笑顔だから“幸せ”なの?」
そこから生まれた「?」は参加者の胸に残り、
ツアー中に得た様々な経験を通して自分の答えを見つけていきます。
本気でカンボジアを考えて、本気でカンボジアを語り合う…
日本では出来ないような白熱したワークショップで
参加者同士異なった視点からの考えを共有し
お互いに多くのことを学びあう仲間となれるのです。
ちなみにツアー中にお誕生日を迎えた参加者のサプライズパーティーもしました♪
(共同代表の青木さんが特別にケーキも用意してくれました!)

<Happy Birthday to You♪驚いてくれたかな?^^>

<とっても素敵なお誕生日会!サプライズ大成功☆>
カンボジアで出会った14人の仲間と、毎日いろんな人に出会って、見て、聞いて、
そして、たくさん考えて、悩んで、語り合って…そして笑って!
「楽しい」以上の、もっと大事なものがたくさんあった素敵な日々でした。
スタディーツアーは「きっかけ」です。
スタツアは終わってしまったようで、実は帰国後が始まりなのです!
みんながこの経験を「これから」に繋げてこそ、意味を持ってくるのだと思います。
みんなの「これから」が楽しみでなりません!
本当にありがとうございました。
●参加者の声●
「JIFHの吉田さんの“貧しいということは選択肢が無いことである”という言葉は、カンボジアから帰ってきてからもずっと心の中に残っています。日本では「お金以上に大切なものがある」とか「人の心はお金では買えない」などの美しい言葉に溢れているけれど、それは生きていくのに困らないほどのお金があって初めて通用する言葉なのだということを吉田さんの経験談によって気付かされました。」(20代女性)
「今回のツアーでは、社会経験を積んできた今の年齢だからこそ見えてくる問題もあったと思います。今後は専門性を生かした国際支援も視野にいれ、自分に何ができるかを考えていきたいと思います。ツアーでの貴重な体験は、生徒たちにもぜひ伝えたいと思っています。」(40代女性)
「頭の中では真剣に取り組んだ9日間だった。あとはこれから行動にうつすだけ。そう、それだけ。それが最重要。それが一番難しく、いままでほとんどやってこなかったこと。成長したいと思う。いや、成長する。」(10代男性)
「帰国後は、現地に行ってから始めた禁煙を続け、その余剰金を寄付金などに回すことを始めました。まずは身の回りの小さい我慢から始めて、自分にできる社会貢献の「形」を見つけていきたいと思っています。同時に、自分自身もカンボジアをはじめ発展途上国に対する認識の誤解があったので、自分の目で見た事実を周りの人から段々と伝えていけたらと思います。」(20代男性)
10年04月23日
[日本活動記]







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