活動内容 大人に仕事を、子どもには教育を

Vol.6 日本の大手小売店への販売!編 Vol.6-4 販売を終えて、再確認したこと

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**前号までのあらすじ**
いよいよ本格的に大手小売店で販売する商品の生産に着手。課題である品質向上のために様々な施策を取り入れ始める中で、ワーカーたちには嬉しい変化が現れ始めた。順調に思えた矢先・・・、納品した商品の大量の検品落ちという衝撃がファクトリーを襲った。

「明日までに、最低限120枚は納品してほしい」
担当者さまから、そう告げられた電話を切ったあと、現地に駐在している共同代表 本木は緊急で、
追加のい草マットを購入するようカンボジア人スタッフに指示を出した。
届き次第、ファクトリーでは急いで生産が始められた。

届いたい草マットの品質も、決してよいとは言えなかった。
だが、その中で、何とか品質基準に適う部分を選別した。
選別したところ、使えるい草マットは納品ぎりぎりの量しかなかった。

これもダメ、これもダメ、これはOK、これはダメ・・・
最後の検品工程では、一枚一枚入念にチェックした。

結果、150枚ほどのブックカバーが何とか品質検査を通過し、
無事に大手小売店まで納品することができた。

その数ヶ月後、待ちに待った2009年1月。
このブックカバーが、日本の大手小売店の店頭に並んだ。
そして、なんと完売!

この知らせに、日本事務所は沸き立った。
喜びを共有するため、すぐにカンボジアに電話をする共同代表 青木。
「カンボジアで貧しい女性たちが作った」というフェアトレードのような売られ方ではなく、
たくさんの雑貨が置かれている中で「い草を使ったブックカバー」として売られ、
完売することができたことに、喜びもひとしおだった。

販売を終えてホッとした半面、今回の販売までの過程を振り返ってみると、
この仕事は自前のファクトリーを運営し始めたばかりの私たちには、あらゆる面で早すぎる案件だった。
しかし、苦労した分、非常にたくさんの学びや気づきがあったこともまた、事実だ。

まずは、技術開発ができたこと。
大手小売店が求める品質をクリアするために、試行錯誤を重ねた結果、
この仕事を請ける前とは、圧倒的に品質レベルが向上した。
また、これを機に、い草のマットを他団体から購入するのではなく、い草マットの織りに着手することにした。
現在、い草の染め、織りなどはすべてファクトリーで行っている。
織り方の改良もあって、お客様から高い評価を得られるようになった。

「どうすれば、よいものが作れるか」皆で試行錯誤中

「どうすれば、よいものが作れるか」皆で試行錯誤中

そして、何より、ビジネスの厳しさを身をもって知ることができた。
私たちは、生産力や商品の品質など、全体的に甘く見ていたところがあった。

い草織りの様子。意外と力が必要な作業

い草織りの様子。意外と力が必要な作業

最後に、改めてワーカーたちの自立を考えると、
やはりカンボジア市場を中心に展開していくべきだということを再確認した。

カンボジアのお土産店に並ぶ、かものはしの商品

カンボジアのお土産店に並ぶ、かものはしの商品

結局、ワーカーにとって、お客様は日本人駐在員を通して、ファクトリーとは遠く離れた日本にいる。
彼女たちには、お客様の顔が見えない。
自分たちの商品をお金を出して買ってくれる人がいるという実感が湧かないのだ。
だから、今回も、彼女たちには商品をきちんと納期までに納品させようという責任感が欠如していた。
日本人駐在員だけがあくせくしていた、という状況だったのである。

この後、なるべくカンボジア人スタッフやワーカーたちにも権限を委譲していったところ、
徐々に彼女たちは責任感や主体性を持って、仕事に取り組むようになった。
だが、彼女たちの自立につながる責任感や主体性を養っていくには、
お客様の顔が見えるカンボジア市場向けの生産の方がはるかに適しているのである。

児童買春・人身売買にあう危険性の高い女性たちの自立を支援しつつ、
ビジネスとしてファクトリーを運営していくのは並大抵のことではない。
だが、慈善事業としてではなく、ビジネスとして運営していくことで、
その厳しさに磨かれ、現地スタッフやワーカーたちは自立に向けて歩み始めている。

今後も、カンボジア市場での販売により注力しつつ、
ビジネスとしてファクトリーを運営していくことを大事にしていこう。
完売の知らせを聞いたワーカーたちの溢れんばかりの笑顔の先に、
ファクトリーの方向性をはっきりと再確認した。

このような学びある貴重な機会をくださった販売企画会社さまに、
この場を借りて、心よりお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

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  • Vol.2 プロジェクトスタート
  • Vol.3 職業訓練開始!
  • Vol.4 ビジネス展開へ
  • Vol.5 新しい地域へ展開
  • Vol.6 日本の大手小売店への販売!
  • Vol.7 現地販売、重視へ!

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