- **前号までのあらすじ**
- 待ちに待ったソトニコム地区でのプロジェクトがようやくスタート。
村長さんたちはプロジェクトへの共感を口にし、村人たちの後押しを受けて職業訓練初日を迎えた。
不安と期待が入り混じった訓練生たち。 そこに思いがけない知らせが届いた―
吉報は、日本の大手小売店での販売の話。
日本人なら誰もが知っている有名店。
カンボジアのファクトリーも日本事務所も、嬉しさ半分、不安半分。
果たして、大手小売店に受け入れられる商品を作ることができるのか?!
大手小売店にたどりつくまでの挑戦のものがたりが、幕を開けた。
最初に日本に送られてきた商品は、とても商品として出せるレベルのものではなかった。

縫い目、縁の処理、とめ具の大きさなど、まだまだワーカーの力不足な点が否めない。
これでは、大手小売店には到底出せない。
大手小売店への納品までにはまだ時間がある。
そこで、まずは一つ一つの商品の品質を向上させていくことにした。
日本側の販売担当は、スタッフの青木、岩澤。
二人とも販売経験はゼロ。 一体どこから手をつければいいのか、悩む日々…
まずは、一般の方の声を聞いてみよう!そこから何かヒントが得られるかもしれない。
日本の販売チームは、毎月の活動説明会や営業先、
プライベートなランチや飲み会の席でも(?!)一般の方の声を集めに走った。
「ブックカバーのサイズが日本の手帳、あるいは書籍のどれにも中途半端に対応できていない。デザイン(形状)の面で改善が必要」
「色に光沢がありすぎ、チープに感じる。今のままの色使いでは、使用しているイメージがわかない」
さすが、日本の品質は世界一高いと言われているだけある。厳しい意見がほんとどだった。
しかし、商品を改善していくには、大変貴重な意見である。
この声を商品に反映させるため、いただいた声をまとめて、カンボジアの工房に改善策を提案した。
- ブックカバーは、幅広い書籍に対応できるよう、
文庫用(A6)、新書用(バイブル)、単行本用(A5)の3サイズで作成。 - 日本人が親しみやすい 無地・黒・若草色・朱色・市松模様の5色展開にする。
その結果、徐々に商品としての顔が整ってきた。

また、大手小売店への納品の前に、
NPO法人の 吉原宿さま、チャリティプラットフォームさま からご注文をいただく。
吉原宿さまは、ブックカバーの黒が150個、赤が150個、市松模様が30個という初めての大きな注文である。
カンボジアから届いた商品を、吉原宿さまに送る前に一度、日本で検品をした。
一つひとつ細かくチェックしていく。
縫い目など、ワーカーの技術は、以前と比べて確実に向上していた!
ワーカーの成長に、日本のスタッフは大喜び。
だが、ここで新たな問題が発生。「い草マットの質」にばらつきが見られたのだ。

上の写真のように、横糸が筋状に見えてしまっているものや、色むらが目立つ商品が結構多かった。

黒?濃紺?
チャリティプラットフォームさまへの納品では、「色の具合」が問題に。
注文を受けた色は、黒。
しかし、どう見ても「黒紫」や「濃紺」が混じっている。
カンボジアではOKだと思っていても、続々と寄せられる日本からの指摘。
現地の本木(共同代表)は、日本から送られてきた写真をパソコンで見せながら、
ワーカーたちに丁寧に説明した。
ワーカーたちは真剣に画面を覗き込んでいたという。

徐々に日本の品質意識の高さを実感していったワーカーたち。
だが、ワーカーたちには具体的に何がよくて、何がダメかがよくわからない。
そこをしっかり明らかにし、カンボジアに伝えるのが日本販売チームの役割。
それに答えて商品を改善するのがカンボジアのワーカーや現地スタッフたちの役割だ。
8月末には、念願のファクトリーも完成!
い草「縫製コース」の3ヶ月の訓練期間も終わり、準備は整った。
ここからいよいよ本格的に大手小売店向けの商品の生産に入る。


訓練修了と落成式をかねたセレモニーを開催!
大手小売店が求める品質に達するためには、
カンボジアと日本がこれまで以上に一丸となって商品改善に励まなければならない。

続く。










共同代表青木
コメント:
同情で買ってもらっても、長続きしません。
本当に「欲しい!」と思って買っていただけるものを、カンボジアと協力して作っていきたいと思いました。