- **前号までのあらすじ**
- カンボジアの農村では稲作だけでは十分な収入を得ることができず、
子どもも出稼ぎに出なければいけない。
そして、「都会によい仕事がある」と人身売買業者に騙され、行った先は売春宿。
こうして児童買春被害に遭う子どもたちが増加していたのだった。
「この問題を解決するために村に仕事を創ろう!」
子どもたちが出稼ぎに行かなくてもよいように、村人に職業訓練を行うコミュニティファクトリー事業
(農村支援事業)が始まった!
意気揚々とした船出となったコミュニティファクトリーチームであったが、 そこには幾多の困難が待ち構えていた。
農村ですでに活動を行っているカンボジアNGO“WP”。
自分たちに足りない農村での経験、カンボジアの村人の感覚、行政とのネットワークなどなどを補うために彼らと提携することにした。


彼らのミッションには人身売買の被害を防ぐということが含まれており、児童買春を防止するための活動を共同に行える、そしてディレクターのボラは“話せる”男だと感じた。交渉は順調にすすみ、共同で村での調査も行い、計画を立案した。
ところが、契約直前になって、ボラの態度が急変する。ミーティングは忙しいという理由でキャンセルされ続けた。連絡をとろうとしても取れない。なんとか会っても取り付く島がなかった。
なぜか ―
理由は、ヨーロッパの援助団体から複数年にわたる援助の申し出があったからであった。その援助があれば、WPは団体として継続は容易だ。NGOであっても、運営するためにお金が必要で、そのお金をどうやって調達するか、これがディレクターとしてのもっとも重い課題であった。
かものはしにも同様にWPの運営に対する援助資金を要求してきたのだ。その額は30万円程度。日本の団体からしたら小さい額かもしれない。しかし、自立収益を掲げているかものはしにとっては大きな壁だった。
大を取り小を捨てる
この身変りの早さに怒ったスタッフもいた。意気消沈したスタッフもいた。駐在員の大窪と可部、そして本木は話し合いを重ねた。そして、「WPの運営方法がNGOの現状だ。それを変えることは重要。しかし今、かえるのではなく、じっくり彼らと付き合う中で変化を求めるべきではないか。そしてそれを受け入れられないのであれば、そのときはそのとき考えよう」と決めた。
そして、ボラにWPの運営資金の一部をかものはしが負担するとことを伝えた。こうしている今も、被害にあっている女の子たちがいる。そのために、ここでぐずぐずしている暇はないのだ。











